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自分を大事にしたいから 『ちょっと今から仕事やめてくる』
2017/05/30(Tue)
 5月30日 (火)

 映画 『ちょっと今から仕事やめてくる』 を観ました。
 印刷会社の営業社員・青山は業績がまったく振るいません。連日、他の社員がいる中で部長から怒鳴られます。部長はこれでは会社に自分の面目が立たないとわめきます。職場はみな凍り付いています。朝礼のシーンで社訓を唱和します。「遅刻は10分1000円を給料から差し引く」 「有休休暇はとらない。身体がなまるから」 などなどです。
 青山は地下鉄のホームで気を失い電車にひかれそうとするところをフリーターの山本に助けられます。山本は小学校時代の同級生だと名乗りますが青山には記憶がありません。常に笑顔を振りまく山本との交流で取り戻し、業績は上がります。
 部長に怒鳴られる青山に声をかける女性の上司がいました。しかし上司も部長からノルマが達成していないと叱責されます。
 青山はやっとものにした顧客の契約を最終段階でミスしてしまいます。部長からは土下座を命じられ何度も繰り返します。実は、上司が自分の成果にするために操作し、奪い取ったのでした。
 身も心も生活もズタズタになります。眠れません。屋上から投身自殺をしようとします。また山本が現れて止めます。そして仕事を辞めた方がいいのではとアドバイスします。

 山本は何者? インターネットで調べると3年前に職場でパワハラを受けて自殺しています。幽霊?
 実は、山本は地下鉄の階段を下りていく青山とすれ違ったときに生気を失っているの見て引き返して救助したのでした。屋上から投身自殺をしようとしたとこも想定して止めるために駆けつけました。そして生きることは楽しいことだと振る舞で教えます。人間は1人ではないと諭します。

 青山は山本と2階の喫茶店で待ち合わせをし、少し待っててくれといって席をはずします。「ちょっと今から仕事やめてくる」 です。会社から戻る青山は鞄を振り回しながら横断歩道をスキップして渡ってきます。解放されて本当にうれしそうでした。その姿をみて山本は姿を消します。
 実は、山本は双子で、自殺したのは兄の方でした。
 これ以上ストーリーを紹介したら興ざめです。


 いろいろな思いが巡ってきます。
 青山にとっては就職活動が困難な中でなんとか内定をもらった会社でした。だからしがみつきます。
 しかし自分を殺してまでしがみつかなければならない会社などありません。山本が言います。「社会に会社は1つだけではない」


 日常の労働相談で青山のような労働者が訪れたらどう対応したらいいでしょうか。
 実際には、業績が上がらない労働者は “自責の念” にかられた誰かに相談をしません。どんどん自分のなかに閉じこもって孤立していきます。
 そこの方向性を変えさせるのが、本当は上司や同僚だったり、友人だったりします。しかし職場の同僚は同じようにあくせくしていてゆとりがありません。
 体調を崩してしまうと判断力も失います。その結果は自殺に至ったり、逆に会社や他者に怨念をいだきつづけることになります。それらは自己防衛する手段なのです。
 なるべく早くに山本のような人に遭遇できたらしあわせです。立場を逆にするとおせっかいが人を救うこともあります。

 相談にきたらどう対応したらいいでしょうか。実際は本人ではなく家族からは結構あります。本人は、自分の方から会社と闘う意思は持っていません。
 この場合、家族は生活は心配ないから少し休むようにと説得したり、方向転換をすすめたりします。本人がよく口に出す 「会社の迷惑をかけられない」 は、家族に迷惑をかけることを招く危険性もあります。今無理をしてもっと体調を崩すことは自分の将来と家族に対して無責任な行為だと説得します。将来を大切にするためには今休むことが必要なのです。「金は一時、健康は一生」 です。

 本人が相談に来たらどう対応したらいいでしょうか。
 2つの選択肢を提示します。1つは会社に要求を出して交渉すること、つまり闘うこと、2つ目は会社を辞めること、です。
 相談を受ける側は、本人の意思を尊重しながら闘うことに耐えられるかどうかを合わせて判断します。最終的決定は本人です。
 闘うことが体調不良を悪化させると思われることもあります。その場合はとりあえず休むことを勧めます。


 映画は 「感情労働」 もテーマにしていました。身体と心が乖離している中での労働が強制されています。
 映画の最後に流れた主題歌はコブクロの 『心』 です。

  いつから僕たちは はぐれてしまったの?
  君と1つだった いつも一緒に風を感じてた

  胸の中の暗がり 湿った段ボールの中に
  君を閉じ込めていた
  黙って僕を見つめる君が 昨日よりも小さくなっている

  君は僕の心 生まれた時から共に生きている
  僕の方が弱いから 君のせいにばかりしてきたけど
  君を守れるのは 僕しかいないのに
  そこから動けない君を置いて 僕はドアを閉めた

  ……

 コブクロの小渕健太郎がコメントを書いています。
「この 『心』 という楽曲は、映画 『ちょっと今から仕事やめてくる』 の書き下しとして作りました。
僕自身、営業職として、外回りをしていた経験があります。高卒で新卒入社の僕は、その環境しか知らず、『会社とはこういうものだ』 『働くとはこういう事だ』 と思い込みただ無我夢中で働いていました。
働くことで、自分を知り、楽しい経験も数多くできました。しかし、心はボロボロなのに、身体だけで出社している様な日もありました。
この映画を見て、リアルに思い出した事が沢山ありました。その記憶が突き刺さった場所には、あの頃、うまくコントロール出来なくなっていた 『心』 がありました。
自分の中には、『心』 というもう1人の存在があり、一心同体で、1人の人間として生きていると感じます。
『心』 は、他人には見えないので、顔は元気そうにしても実は、心は萎れ、今にも腐ってしまいそうな人だっています。
しかし、風も光も入らない場所に心を閉じ込めておけば、腐るのは自然の摂理で誰かが気付いてあげなければ、心はそのまま朽ちてしまいます。
そんな光に、光や風を送るのも、守るのも、自分しかいないと思うのです。
心が生き生きし始めると、様々なイメージが沸き、閉じこもっていた時とは全然違う自分になります。

『心と生きること』
それが、自分の人生を変えるという事をこの曲を通じて、感じてもらえたら嬉しいです。」

 感情労働の説明はこれ以上不要です。


 「心はボロボロなのに、身体だけで出社している」 労働者が相談にきたらどう対応したらいいでしょうか。
 「朝玄関を出ようとしたら足が前に進まなかった」 「駅で電車に乗れなかった」 など身体が 「心」 を拒否することがあります。精神を殺してまともな仕事はできません。身体の拒否は休めのサインです。「心」 に従うことが大切です。
 労働者が 「会社の迷惑をかけられない」 と思っているほど会社は労働者のことを思っていません。労働者のことを本当に思っているならそこまで至るような労働をさせません。
 深刻な場合は辞めることを勧めます。「こんな会社はこちらから辞めてやる。オレは自分と家族を大切にする」 と決断させます。逃げたと思われてもかまいません。逃げることは自分を守ること・大切にすることです。
 相談活動をしている中のデータでは、労働者は生涯に平均3回以上転職をしています。以前は転職は不正をして解雇になった、我慢が足りないなどと陰口をたたかれましたが、今は大企業といわれるところでも会社都合の退職が結構あります。周囲の目よりも自己を確信する必要があります。

 一昨年、国会で機密保護法案が国会で審議されている最中、作家のなかにし礼は毎日新聞に詩 『平和の申し子たちへ -泣きながら抵抗を始めよう』 を載せました。

  ……
  戦争の恐怖をしらない人たちよ
  ぼんやりしていてはいけない
  それはすぐそこまできている
  だからみんな
  さあ逃げるんだ!
  急いで逃げるんだ!
  どこへ
  決まっているじゃないか
  平和の中へさ
  平和を護る意志の中へ
  さあ逃げるんだ
  急いで逃げるんだ!
  平和を堅持する行動の中へ
  平和とは戦争をしないことだという
  あたりまえのことを高らかに歌おう
  平和こそ僕らの聖域 (アジール) であり
  抵抗の拠点なのだから

 逃げて安全なところに辿り着くと冷静に自分をとらえ返すチャンスを得ます。
 そして再就職できたら 「同じ轍を踏まない」 と教訓を活かしながら働くことが大切です。これが本当に有効なセーフティネットです。
 そして同じような労働者に出会ったらおせっかいをやきます。職場でも、社会でもおせっかいをやいたりやかれたりすることが本物のセーフティネットです。その関係性を 「仲間」 と呼びます。

   「感情労働」
   「活動報告」 2015.10.23
  当センター「いじめメンタルヘルス労働者支援センター」ホームページ・ご相談はこちらから
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「軍隊は住民を守らなかった」                          移転ではなく 「基地はいらない」
2017/05/26(Fri)
 5月26日 (金)

 朝日新聞社は、数年前からタブロイド判16ページの教育特集 「知る原爆」 「知る沖縄戦」 を発行しています。「知る原爆」 は小学生向け、「知る沖縄戦」 は中学生向けです。希望すると無料で送ってもらえます。労働組合の学習会用にもぴったりです。

 「知る沖縄戦」 を紹介します。
 1面は、1945年3月26日に米軍が上陸し、住民が 「集団自決」 をした慶良間諸島の青い海の写真です。ここから沖縄戦が始まりました。
 モデルの知花くららさんの祖父はこの時15歳でした。慶良間諸島・慶留間島でのことです。
「当時15歳の祖父は姉と2人、『自決』 を決め、3つ上の姉の首をしめかかった。自分は、ヤシの葉をヒモ代わりにして首をつろうとした。でも2人とも死にきれなかった。
 米軍の捕虜になれば、目はえぐられ、耳はそぎ落とされる。捕まる前に死ななければいけない――そう信じ込んでいた、と。
 それから60年以上たって起きた教科書問題。沖縄戦の事実が書きかえられようとしている、という危機感から祖父は話すことを決めたそうです。そして 『生き残っているのが申し訳ない』 と、涙を流しました。……
 祖父は、死にきれずに助かり、捕虜になって食べたチョコレートの味が忘れられないと言いました。ついさっきまで生きていた親戚や友だちにも味わわせてやりたかった、と」

 慶良間諸島・慶留間島にいた当時16歳だった金城重明さんの話です。
「島のあちこちに隠れていた住民に対し、日本軍から、軍の陣地近くに集まれと命令がありました。戦うのは軍人であり、住民は安全な場所へ避難させるのが当たり前なのに、です。軍から手投げ弾を渡されていた住民がいました。……
 大人のやることをじっと見ていました。妻、子どもに木を振り下ろす人。かま、こん棒、石を使う人。地獄としかいいようがない光景です。
 わたしたちは、『生き残る』 ことが何よりも恐ろしかったのです。
 わたしは石で、母親を殴りつけました。兄とともに9歳の妹、6歳の弟を手にかけてしまったのです。自ら死にきれずに死を求めている人にも手をかしました。
 わたしたちは、『皇民化教育』 や日本軍によって、『洗脳』 されていました。」
 軍は住民を守りませんでした。渡嘉敷島では300人が亡くなりました。
 金城さんの話は20年以上前に沖縄を訪問した時に伺いました。その時の録音テープを今も持っています。

 沖縄戦がいつから始まったのかについては議論があります。
 1944年8月21日夜、対馬丸は児童ら1788人を乗せて那覇港を出発し、長崎を目指します。いわゆる学童疎開です。
 22日午後10時12分、鹿児島県・トカラ列島付近の海で米軍潜水艦の魚雷攻撃を受け、10分ほどで沈没します。数日間の漂流の末に助かった人もいますが、名前が判明しているだけで、780人の児童を含む1485人が犠牲になりました。
 対馬丸は他の疎開船2隻と護衛艦、駆逐艦の合計5隻で船団を組んで出発しました。
 護衛艦と駆逐艦は撃沈を確認後、漂流する人たちを放置して逃走しました。そして日本軍はこの撃沈と犠牲を遺族にも隠し続けます。救助された人々には箝口令がしかれました。
 対馬丸に乗っていて助かった当時国民学校4年生の平良啓子さんの話です。
「翌日の夜、。家族はひとかたまりになって座り、わたしと (隣に住んでいた同い年のいとこ) 時子は祖母のひざを枕にしてぐっすり眠っていました。
 ボーン、という大きな音で目が覚めました。まわりを見渡しても、家族がみあたりません。船は燃えあがっています。……
 沈む船から海に飛び込みました。波をかぶり、失神しそうななかで、時子に会いました。小さなしょうゆだるに2人でつかまって、一生懸命励ましあっていましたが、大きな波がきて、時子の手は樽から離れてしまいました。
 その後、何とかいかだに泳ぎ着き、しがみつきました。2畳分くらいのいかだに何十人もの人がつかまろうとしては、海の中に消えていきました。翌朝、いかだに残っていたのは10人になっていました。それから6日間、ずっと海の上を漂うことになりました。……
 6日目、奄美大島の無人島に流れ着きました。やっとたどりついたのに、上陸する直前に、7歳の女の子も亡くなりました。生き残ったのは4人だけでした。
 沖縄に戻ることができたのは、よく45年2月。……
 時子のお母さんはわたしにこう言いました。
『あなたは生きて帰ってきたのねえ。時子は海に置いてきたの』」

 対馬丸事件から60年後の2004年8月22日、那覇市若狭に対馬丸祈念館が開設しました。
 昨年5月祈念館を訪れました。展示物のなかには遺品がありません。遺品は今も奄美大島沖合いの海底にあるからです。かわって生き残った人たちの証言コーナーや模型がおかれ、絵や写真で説明が行なわれています。


 「沖縄戦Q&A」 が10項目あります。
Q.なぜ沖縄が戦場になったの? です。
「みんなのお父さんとお母さんが生まれるすっと前、日本は米やイギリスとセンスしたんだ。太平洋戦争だ。米国は沖縄を占領して日本本土を攻めるための前哨基地として使おうと考えた。これに対して日本は、日本本土に攻め込まれたら困ると考えて、沖縄になるべく米軍をひきとめて時間をかせぐ『持久戦』の作戦をたてた。」

Q.住民はどうしたの?
「戦争はふつう、軍隊と軍隊、軍人と軍人が戦うものだが、沖縄戦は、子どもも含む住民が、足りない軍人の代わりや手伝いをさせられたりした。軍人も住民も、まぜこぜになったまま地上戦がつづいた。日本軍が南部に追い詰められてからは特に、米軍の無差別な攻撃に、軍人も、住民も次々と命を奪われていったんだ。……
 沖縄戦の教訓として 『軍隊は住民を守らなかった』 と語りつがれている。日本兵に命を助けられた人はもちろんいる。でも、日本兵に命を脅かされたり、スパイとみなされ、実際に命を奪われたりした人たちがたくさんいる。」

Q.歴史教科書で問題になったの?
「住民の 『集団自決』 については高校の歴史教科書を更新するときに、文部科学省と教科書をつくっている会社とのやりとりで 『日本軍が強制した』 という記述が削除されたことがある。それに対して 『集団自決』 を体験したり、体験を聞いたりしてきた沖縄県のたくさんの人たちが、大切な歴史を消さないで、と声をあげた。結果、『軍によって集団自決に追い込まれた住民も出た』 『軍により集団自決を強いられた』 といった表現が復活して盛り込まれていたんだ。……
 (裁判で) 日本軍が 『集団自決』 を命じた、という本の記述について、当事者の元軍人らが命じていないと訴えたんだ。結果的には、最高裁判所が、個々の元軍人が直接命じたという証明はないと判断する一方で、『軍官民共生共死の一体化』 の大方針の下で日本軍が深くかかわていることは否定できないと結論を出した。全体として、日本軍の強制や命令とする見方もありえる、ともいっている。」

Q.その後の沖縄はどうなったの?
「米軍は日本全体を占領し、基地を各地につくった。1952年にサンフランシスコ講和条約が発効し、日本は独立したんだけど、沖縄は切り離され、72年の本土復帰まで米軍統治下におかれた。その間、日本各地の米軍基地はどんどん減らされたけど、沖縄ではあらたにつくられたり、広げられたりした。その結果、日本にある米軍専用基地のほとんどが沖縄に集中している。……
 米軍基地もたくさんある。『まだ戦は終わっていない』 という人が多い理由はこうしたことにあるんだ。トラウマといって、何十年たっても、米軍機をみたり、戦争のニュースを聞いたりすると怖い体験を思い出して眠れなくなったり、気分が落ち込んでしまったりする人もいる。


 最後のページは「沖縄のいま」です。
「沖縄戦がおわった。
 米国は全国に米軍基地をつくった。
 多くはなくなったが、
 おきなわにはたくさん残された。
 7割が沖縄にある。」

 3つの基地について写真とともに説明があります。
「普天間基地
 宜野湾市の真ん中に位置し、まわりに学校や住宅、病院がある。『世界一危険』 といわれ、日米は1996年、県内の別の場所に移すことを条件に、住民に返すと決めたが進んでいない。2004年には隣の沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した。広さは東京ディズニーランド (TDL) 9個分。オスプレイも配備されている。沖縄戦までは、住民が暮らしていた。基地内には墓が残り、許可をもらって墓参りをする住民も。佐喜間美術館は、沖縄戦を描いた有名な絵を展示するため、反ってきた基地の土地に建てたものだ。」

「嘉手納基地
 沖縄市、嘉手納町、北谷町にまたがり、広さはTUL39個分ほど。2本の滑走路に米軍の飛行機約100機が飛び交っている。騒音は沖縄で最も大きく、住民がおこした裁判では、騒音が違法だとして国に損害賠償が命じられている。沖縄戦の前年、日本軍が住民の土地に飛行場を造り、沖縄戦で奪い取った米軍が大きくした。基地の内外で墜落事故がなんどもあり、住民も亡くなっている。児童ら17人が死亡した1959年の事故も、嘉手納を飛び立った米軍機だ。北側の 「道の駅かでな」 ではこうした歴史を学べる。」

「キャンプ・シュワブ
 沖縄に数ある米軍の基地。キャンプ・ハンセン。キャンプ・フォスター。キャンプ・シュワブ・・・。キャンプは基地とほぼ同義、その後に続くのは沖縄戦で活躍し、戦死した米兵の名前だ。シュワブは、本物の弾を撃つ訓練場で、住宅地に銃声がひびく・広さはTDL40個分。同じ訓練場で隣のハンセンは100個分だ。日米両政府は、キャンプ・シュワブ沿岸の海を埋め立てて新しい基地をつくり、普天間飛行場の引っ越し先にしようとしている。でも、名護市長や知事をはじめ反対する住民が多く、今後は見通せない。」


 「新しい基地をつくり」 が辺野古基地です。普天間飛行場の引っ越し先は口実で新たな基地建設です。
 どこに移すかの問題ではありません。沖縄戦を体験し、伝承する沖縄の人たちにとって基地はいらない、です。
 反対する住民のゲート前での座り込みは4月1日で1000日を迎えました。今も連日反対闘争は続いています。
 しかし政府は4月25日午前、辺野古沿岸部で埋め立て工事に着手しました。
 これに対して翁長雄志知事は、3月末に期限が切れた埋め立て工事に必要な 「岩礁破砕許可」 を得ないまま政府が工事を進めていると主張し、工事差し止め訴訟を提起しました。


  平和のためというのなら
   平和のためになおさらに
    土地は放すな 村人よ

 1954年、基地建設のための農地収奪に抵抗する沖縄・伊江島の農民は、同じく基地建設反対闘争を闘っている小録村 (現在の那覇市小録 現在は商店街) の農民と交流しました。その時、小録の農民が琉歌を詠って伊江島で闘っている農民たちに贈りました。(阿波根昌鴻著『米軍と農民 -沖縄県伊江島-』 岩波新書)

   「活動報告」 2017.4.18
   「活動報告」 2016.5.20
   「活動報告」 2015.9.15
   「活動報告」 2015.6.26
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『ひとりで闘う労働紛争』 発刊  労使紛争とは労働者と使用者が対等な立場で交渉し、平和的に問題解決をはかること
2017/05/26(Fri)
 5月26日 (金)

 この3月に本 『ひとりで闘う労働紛争』 サブタイトル 「個別労働紛争対処法」 が発刊されました (緑風出版 1900円)。既刊 『ひとりでも闘える労働組合読本』 を大幅に書き換えたものです。既刊は三訂増補を重ね、5000冊を完売しています。

 形式はQ&Aです。ただしAは長文です。
 章立ては7章です。
 Ⅰ 労働紛争とは何か?
 Ⅱ 労働問題の相談
 Ⅲ 労働者を守る救済機関
 Ⅳ 労働者を守る法律
 Ⅴ 労働組合づくり
 Ⅵ 団体交渉のすすめかた
 Ⅶ 争議の闘いかた
 これらに付随するコラム 「余談雑談」 が13あります。

 具体的内容を抜粋します。
Ⅰ 労働紛争とは何か? のQ 「1 労働紛争にはどんなものがありますか?」 へのAです。
「労働紛争は、多様かつ非定型的で、そもそも権利義務の形でルールを設定することはむずかしいです。いま、労働関係においておきる紛争を労働紛争ということにすると、労働関係の内容に応じて、権利紛争と利益紛争、あるいは、個別紛争と集団紛争とに整理することができます。
 まず、権利紛争と利益紛争です。
(1) 権利紛争とは、主として、労働者の 「権利侵害」 にかかわる紛争であり、解雇権の濫用、不当労働行為など、契約の不履行や法のルールに対する違反が問題になります。
(2) 利益紛争とは、「紛争の対象について権利義務関係を定めた法的ルールが存在しない場合に、相互の合意によるルール形成を目指す紛争」 と定義されます。労働者の 「経済的利益」 をめぐる紛争であり、賃金や労働時間など労働条件にかかわる労働者の 「経済的利益」 を、要求交渉を通じて合意形成をめざすものです。
 次に、個別紛争と集団紛争です。
(3) 個別紛争は、個々の労働者と使用者の個別的労働関係 (雇用関係) において生じる紛争です。
(4) 集団紛争は、労働組合など労働者の集団と企業など使用者との集団的労働関係 (労使関係) において生じる紛争です。
 紛争の解決は、基本的には、当事者の合意を基礎とする自主的解決が望ましいです。第三者が関与する訴訟等にくらべて経済的・時間的コスト、信頼関係の崩壊がすくないからです。また、権利義務関係にこだわらない柔軟な解決をはかりやすいです。……」

 Q 「5 労働問題がおきたらどうしたらいいですか?」 のAです。
「『労働問題』 がおきたら、『労働問題』 にくわしい人や労働組合、公的な相談機関を訪ねてまず相談に行きましょう。一人で悩んでいるのはよくありません。病気と一緒で、時間がたてばたつほど症状が悪化します。……
(2)労働組合
 労働組合にも、当然、労働問題の相談窓口があります。連合 (日本労働組合総連合会) などナショナルセンターも労働相談窓口を設けていますが、個別労働紛争の労働相談は、合同労組、コミュニティ・ユニオン、管理職ユニオンなど個人加盟 (加入) 方式の労働組合の方が格段に相談に適しています。労働組合に加盟すれば、会社に団体交渉を申入れ、交渉によって解雇や降格・減給などの労働紛争の解決をはかることができます。
 労働組合 (個人加盟方式の労働組合は、一般的にユニオンという名称を名のっている) に労働相談するメリットは、会社と団体交渉 (団交) を行なえることです。団体交渉権 (団交権) は、労働組合法六条で次のように保障されています。……」


 Ⅴ 労働組合づくり のQ 「23 労働組合に関する法律はどのようになっているのですか?」 へのAです。
「日本国憲法は第二八条で、勤労者の団結する権利、団体交渉その他の団体行動をする権利をみとめており、この憲法の趣旨を具体的に保障することを目的として労働組合法がつくられています。
 労働組合法は、労働者が使用者との交渉において対等の立場にたつことを促進することにより労働者の地位を向上させること、労働者がその労働条件について交渉するためにみずから代表者を選出すること、その他の団体行動を行なうために自主的に労働組合を組織し団結することをよう護すること、ならびに、労働協約を締結するための団体交渉をすることおよびその手続を助成することを目的としています (労働組合法一条一項)。
 一人ひとりでは弱い労働者が団結し、使用者と対等な立場にたって労働者の地位を向上させ、かつまた勝手なまねをさせないためにも労働組合が必要なのです。使用者が労働条件の改善要求を聞きいれなければ、ストライキを行なうこともできますし、労働組合の団体交渉その他の正当な行為 (刑法三五条) に対しては、刑事罰を科せられません (刑事免責/労働組合法一条二項)。ただし、いかなる場合にも暴力の行使は、正当な行為とみとめられません。また、労働組合法八条は、『使用者は、同盟罷業その他の争議行為であって正当なものによって損害を受けたことの故をもって、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない』 と、民事免責をみとめています。……」

 Q 「30 労働組合は個人の問題を取り上げてくれないのでは?」 へのAです。
「労働組合は、多くの労働者が一緒になって団結し、共通の労働条件の向上をはかることを主たる目的としていますから、従来は、あまり個人の問題を扱うのには積極的ではなく、得意でもなかったといえます。また、『団結』 のまえに個人の問題は 『わがまま』 とされることも多かったのでしょう。とくに、企業のなかで労働組合全体の利益を守ろうとする企業別組合の場合は、まず会社とのあいだで 『基本計画』 を話し合いますから、それに反対したり同調できない人を受け入れにくい傾向があります。例えば、会社全体の組織変更について組合と会社が合意したのち、ある組合員の配置転換が問題になり、その組合員が個人としてその人事に応じられないと訴えても、その個別事情についての会社との交渉には消極的、というのが企業別組合の実情でしょう。
 しかし、現在、労働条件は一人ひとりの労働者のはたらき方のレベルまで細かくきめられ、一般的な基準だけで労働組合の側がそれを規制するのはむずかしいのです。言い方を変えれば、企業の個々の労働者に対する 『支配』 がすすんでいるということです。とくに、サービス業などの第三次産業では、労働者が一緒に、一律にはたらくということがほとんどなくなっていますから、労働組合としても、個々の組合員がどのようにはたらいているのか、キメ細かくチェックすべき時代になってきているのです。一人ひとりの問題を全体で議論しながらその解決をはかるというシステムを、つくることが求められています。裁量労働制がホワイトカラー全体に広がると、労働時間は労働組合との合意ではなく、個人個人 (と会社) がきめることになります。ただし、過半数労働組合または過半数労働者の代表者・労使委員会 (労働基準法三八条の三および三八条の四) を通じて関与できますから、組合としても、個人のはたらき方に関心をもたなくてはならないわけです。労働組合によっては、個人の生活問題等の相談に積極的に応じる 『世話役活動』 に力を入れているところもあります。
 また、個人加盟のできる労働組合もあります。そうした組合は、直接個人の問題を扱いますから、そこに相談すれば問題解決に役立つでしょう。……」


 Ⅵ 団体交渉のすすめかた のQ 「32 団体交渉ってなんですか?」 へのAです。
「労働組合法第一条は、(目的) として 『この法律は、労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること、労働者がその労働条件について交渉するために自ら代表者を選出することその他の団体行動を行うために自主的に労働組合を組織し、団結することを擁護すること並びに使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続を助成することを目的とする。』 とうたっています。
 そして第六条は、(交渉権限) として 『労働組合の代表者又は労働組合の委任を受けた者は、労働組合又は組合員のために使用者又はその団体と労働協約の締結その他の事項に関して交渉する権限を有する。』 とうたっています。
 団体交渉 (団交) とは、労働者と使用者 (会社・法人) が対等な立場で交渉のテーブルについて話し合いをかさね、平和的に問題解決をはかることです。
 団交申入
 団体交渉は労働組合 (または会社、法人) が相手方に申入れます。事前に協議して決めた交渉事項を記した団交申入書を作成し、相手方に提出します。口頭でも有効ですが、のちに申入れがあった・なかったのトラブルが発生しる危険性もありますので必ず文書で行い、回答も文書でもらうようにします。
 団体交渉申入書には、団交での協議する事項、希望する日時・場所、組合からの出席者、申し入れに対する回答期限、労組の窓口担当を記載します。会社側の出席者は、団交議題について決定権を持つ者の出席を要求します。
 そして最後に 『付記 当労働組合からの団体交渉申入れは、労働組合法第六条によるものであります。団体交渉は労働組合法第七条で正当な理由がなくて拒むことはできないことを申し添えます。』 と書き添えます。……」


 Ⅶ 争議の闘いかた のQ 「42 会社の経営にまで組合はタッチできるのですか?」 へのAです。
「組合が団体交渉で会社に要求できる事項は、主に労働条件、雇用条件などとされています。しかし、団交の際に、会社側が賃上げ要求に対して 『会社に支払い能力がない』 として、賃上げを拒否したり、賃上げ幅を抑えようとしてくることがよくあります。これに対抗するには、経営状態、売上げや経費、利益の実態を調べ、経営内部の状況をよく分析、把握しておく必要があります。労働条件や雇用条件は経営の根幹をなすものであり、それだけに、組合側がその面から経営内容を深く追求して経営全体に迫り、経営のあり方をチェックすることは可能であり、当然ともいえます。
 例えば、ベースアップ・ゼロや昇給制度の改悪は、経営の失敗や無能を従業員に転嫁し、犠牲を押し付けようとするものにほかなりませんから、そういう事態をまねいた経営者の責任を追及するとともに、経営のあり方についてさまざまな角度から批判し、要求していくことが重要です。現状の日本企業の、閉鎖的な、相互もたれあい主義の経営から脱皮するために、組合が経営に対してもっと積極的に、正当なチェック機能を果たすことを期待されています。
 会社の役員人事などを、組合側から要求することはムリだと一般に考えられています。しかし、役員人事を含めていわゆる経営事項が、すべて『経営権』に属する会社の専決事項ということではありません。……さらに、取締役の追放を目的とする争議行為も、労働条件改善のための必要な手段として行われる場合は、正当な争議目的とされます。
 ところで、『経営権』 という概念は、『施設管理権』 と同様、法律上の概念ではありません。しいて定義すれば、『資本所有権の企業経営面における一つの作用ないし権能』 であるとされていますが、要するに、労働条件や労働者の経済的地位向上と関連性をもたない経営上の専決事項は、非常に限られているということです。現在、日本の企業では、株主総会や監査役、取締役会は単に形式的な法律手続として存在するだけで、まったく機能していないのが実情です。こうした異常な状態に、クサビを打ち込み、経営のチェック機能を果たすことは、労働組合の社会的責任です。」

 「42 会社の経営にまで組合はタッチできるのですか?」 に関連するコラムです。
「会社は誰のもの
 ……
 会社法は、労働者とっては馴染みが薄いというよりはあまり関心がもたれません。以前のように、銀行を併せ持った財閥グループ企業による株の持ち合いや、その傘下に中小企業を抱えていた時は、株主は株価や配当にあまり関心を持ちませんでした。労働者にとっても労使関係・労働条件決定に大きな影響はありませんでした。
 しかし会社の存続や組織再編を左右する株主総会、企業再生などの決定手続きなどには重要な問題が含まれています。
 それぞれの取締役は職務を行なうに際しては、民法の規定によって善良な管理者の注意義務 (善管注意義務) と、『法令及び定款の定め並びに総会の決議を遵守し会社のため忠実にその職務を遂行する義務 (取締役の忠実義務)』 があります。さらに判例で 『監視義務』 と 『リスク管理体制の構築義務』 を迫っています。過労死をめぐる裁判では、遺族は会社だけでなく個々人の取締役を被告として善管注意義務や監視義務を怠った会社法違反で損害賠償を起こして勝訴しています。
 グローバル化による投資の国際化の中で 『物言う株主』 が登場すると会社のあり方も変わってきました。投資家は日々の株価の動向を睨んで売買を繰り返し、短期間で利益を上げようとします。長期的会社経営には関心がなく、時には会社経営を委任されている経営陣と大きく対立することになります。
 一五年八月二十二日の毎日新聞に 『黒田電気 個人株主、村上氏を警戒』 の見出し記事が載りました。村上氏とは、かの 『お金を儲けることはいけないことですか』 と発言した村上ファンドの村上世彰。村上の長女がCEOを務める投資会社C&Iホールディングスは黒田電気の株約一六%を握り、二十一日の株主総会に村上世彰ら四人の社外取締役選任案を提出します。そして 『今後三年間、最終 (当期) 利益の一〇〇%を株主還元できる』 と訴えました。
 株主総会では、現経営陣の従来の手堅い経営を志す政策と、村上側の企業の合併・買収 (M&A) を通じた高成長を求める意見が真っ向から対立したといいます。村上側としては、最高益を達成しているときがM&Aのチャンスで、高騰した株が売れたら撤退します。
 会社への愛着はまったくありません。それが 『お金を儲けることはいけないことですか』。
 しかし村上側の提案は最終的には約六割の株主の反対で否決されました。……
 さて、このような中で社員、労働組合はどのように登場できるでしょうか。八月五日、黒田電気 『自生会 従業員』 一同は四人の社外取締役選任に反対する 『声明文』 を発表しました。取締役会は株主総会の決定に従うので、M&Aなどが行われると労使関係や雇用関係は変更に至ります。社員と社員を含んだ 『会社と経営陣・支配株主等との間の利益相反』 により影響が及ぶような動向に対して労働組合が声を上げるのは必要なことです。
 労働者と労働組合は、労働者の側からの 『コンプライアンス』 ・秩序を対峙させて主張する必要があります。なぜなら、会社の利益をつくり出しているのは労働者だからです。
 ……
 会社は、社会の中に存在し、関連する事業・企業があって存在することができ、利用者があって維持できています。そして会社の中には労働者が存在しています。『ステークホルダー』 (利害関係者) のものです。さらに利害関係者は拡大し、顧客・消費者、そして事業所が存在する地域の人たちも含めるまで捉えられるようになってきています。法人としての会社には社会的責任もあります。
しかしバブルが崩壊し、ファンドが飛び交うようになった頃から、会社は誰のものかという議論が起きると 『ストックホルダー』 (株主) の主張がはびこっています。経済のグローバル化が進むなかでのグローバル・スタンダードではさらにそうです。
 『お金を儲けることは悪いことですか』 の問いに 『労働者を差別して、踏み台にしてお金を儲けることは悪い。そのために生死の境に追いやられている者もいる。私たちはそうしない。私たちはそのような社会を変えたい』 という認識と行動で対峙することが必要です。労働組合は社会の中に存在し続ける必要があります。」

 各項には解説もあります。
 宣伝活動における 「ビラ内容の正当性」 です。
「ビラの内容
 ビラを作成するときは、だれに読んでもらいたいかの対象を決めてから内容を決める。会社への要請・抗議、社員への事態の伝達や協力要請、市民への事態報告と支援要請など。
 訴えかたは 『ラブレターを書くときのように』 といわれる。『せめて○○さんはこの気持ちをわかってください』 と訴えて説得するトーンで。
 通行人が宣伝マイクに耳を傾けるのはせいぜい20秒。そのなかで引きつけるフレーズが勝負となる。ビラは、歩いていてふと目に留まる見出しが必要。見出しのインパクトと大きさが大切。まず受け取らせる努力が必要。
 正当性
 ビラの内容が使用者の労務政策の批判攻撃である場合は、内容が全体において真実であれば正当性が認められる。使用者の経営政策の批判攻撃である場合は、それが労働条件や労働者の待遇と関連性があり、内容が全体として真実であれば正当性がある。(正当性なしとされた事例、中国電力事件・最高裁判決/平成四年)」


 『ひとりで闘う労働紛争』 は、現在職場で起きているかなりの問題について取り上げることができませんでした。そこで続編として、
  労働契約の変更・継続・終了への対応
  人事考課への対処
  企業再編、倒産争議にどう戦うか
  職場いじめの労働相談
  メンタルヘルス・ケアと職場復帰 (復職)
などを取り上げる準備をしています。

  当センター「いじめメンタルヘルス労働者支援センター」ホームページ・ご相談はこちらから
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「再発防止の取り組み」 は会社の財産になる
2017/05/23(Tue)
 5月23日 (火)

 前々回は企業調査結果、前回は従業員調査結果を紹介しました。そのなかから特徴的なことを探ってみます。

 職場のいじめの内容は社会の動向とともに変化します。
 米国の企業などで苦情処理や問題解決にあたる制度 (組織オンブズ) のオンブズパーソン協会の元会長ニコラス・ディールさんが労働政策研究・研修機構 (JILPT) の研究会でおこなた講演がJILPTの17年3月の 「フォーカス」 に 「オンブズパーソンによる職場の苦情処理と問題解決」 のタイトルで載っています。その抜粋です。
「ハラスメントは問題として新しいものなのか、それとも問題としては長い間存在していたものが、最近になって前面に出てきたものなのか。おそらく長く潜在的に問題であったものが、社会が変わっていくなかで、顕在化してきたのだと思う。」
「管理職の役割にも変化が生じてきている。紛争を解決することや部下を守ることがその責務として加わってきていると思う。歴史的にはこういった責任は少なかったのではないか。法的にもそのような責任が出てきていると思う。まだ倫理的義務という段階だが、少しずつ法的義務の方に向かっている。職場でハラスメントを解決することが管理職の役割として加わってきている。」
 このことが実感される調査報告書でした。

 企業についての調査結果です。
「パワーハラスメントが職場や企業に与える影響として当てはまるとお考えのものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問についてです。(回答4.587社)
 「職場の雰囲気が悪くなる」 93.5%、「従業員の心の健康を害する」 91.5%、「従業員が十分に能力を発揮できなくなる」 81.0%、「人材が流出してしまう」 78.9%、「職場の生産性が低下する」 67.8%などです。

 パワハラの予防・解決のための取組を実施している企業への質問です。(回答2.394社)
「貴社では、パワーハラスメントの予防に向けてどのようなことを実施していますか。(複数回答可) 貴社で取り組んでいるパワーハラスメントの予防に向けた取組のうち、効果があると実感できたものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問についてです。
 実施についてです。「相談窓口を設置した」 82.9%、「管理職を対象にパワハラについての講演や研修会を実施した」 63.4%、「就業規則などの社内規定に盛り込んだ」 61.1%、「一般社員を対象にパワハラについての講演や研修を実施した」 41.2などです。
 効果を実感できた取組です。「管理職を対象にパワーハラスメントについての講演や研修会を実施した」 74.2%、「一般社員等を対象にパワーハラスメントについての講演や研修会を実施した」 69.6%、「相談窓口を設置した」 60.6%、「再発防止のための取り組みを行った (事案の分析、再発防止の検討など)」 59.8%、「アンケート等で、社内の実態調査を行った」 59.8%、「職場におけるコミュニケーション活性化等に関する研修・講習等を実施した」 56.8%等などです。
 「一般社員を対象にした講演や研修」 は実施率は半数ですが効果は高いです。「再発防止取り組み」 は実施率は19.1%ですが効果を実感できたは59.8%になっています。
「貴社では、パワーハラスメントに悩む従業員がいるかどうか、あるいはパワーハラスメントが疑われる事案が起こっているかどうかについて、どのような形で把握していますか。(複数回答可)」 の質問です。(回答4.587社)
「人事等の社内担当部署への相談や報告で」 64.7%、「社内または社外に設置した従業員向けの相談窓口で」 52.1%、「人事考課などの定期的な面談で」 29.9%、「労働組合への相談で」 17.4%の順です。
 従業員1.000人以上の企業では、「労働組合への相談で」 が39.2%になっています。

 窓口を設置している企業への 「貴社で設置している相談窓口において、制度上対象としている相談テーマをお教えください。(複数回答可) また、従業員からの相談内容のうち、多い内容の上位2つまでをお教えください。(2つまで)」 の質問です。(会社数3.365)

 相談テーマは、「セクシュアルハラスメント」 90.9%、「パワーハラスメント」 87.0%、「メンタルヘルス」 76.2%、「コンプライアンス」 66.3%、「賃金、労働条件等の勤労条件」 47.4%の順です。
 相談の多いテーマは、「パワーハラスメント」 32.4%、「メンタルヘルス」 28.1%、「賃金、労働条件等の勤労条件」 18.2%、「セクシュアルハラスメント」 14.5%の順です。「相談はなかった」 20.4%、「無回答」 10.4%です。
 「賃金、労働条件等の勤労条件」 がかなり多いです。実は 「パワハラ」 だったり、「メンタルヘルス」 に繋がっていきます。日本の労務政策の特徴です。

「個別のパワーハラスメント事案についての実態を把握する上で課題であると感じているのは、どのようなことでしょうか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(会社数2288)
「被害者や加害者等の証言が一致しない」 37.1%、「加害者・ 被害者のプライバシーの確保」 34.7%、「被害者にヒアリングをするスキル、ノウハウのある人材の教育・育成」 31.8%、「被害者にヒアリングをするスキル、ノウハウのある人材の不足」 27.4%、「加害者・被害者の周囲の協力」 22.8%などです。
 「対応する人材の教育・育成」 は早急な課題になっています。そのためには他力本願ではなく、社内で経験を蓄積することが一番です。それは会社の財産です。


「パワーハラスメントに関する相談件数が増加した (または変わらなかった) 理由としてどのようなことが考えられますか。(複数回答可)」 の質問です。
 「パワーハラスメントに対する関心が高まった」 42.5%、「職務上のストレスが増加している」 41.1%、「パワーハラスメントについて相談しやすくなった」 40.9%、「就労意識の変化や価値観が多様化している」 32.5%、「職場のコミュニケーションが少ない/減っている」 32.5%の順です。
「パワーハラスメントに関する相談件数が減少した理由としてどのようなことが考えられますか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「管理職のパワーハラスメントに対する認識・理解が進んだ」 57.8%、「パワーハラスメントに対する関心が高まった」 44.3%、「職場のコミュニケーションが円滑化した」 33.6%、「経営層のパワ-ハラスメントに対する認識・理解が進んだ」 27.3%の順です。

「パワーハラスメントの予防・解決のための取組を進めた結果、パワーハラスメントの予防・解決以外の効果として、どのようなことがありましたか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(会社数2394)
 「管理職の意識の変化によって職場環境が変わる」 43.1%、「職場のコミュニケーションが活性化する/風通しが良くなる」 35.6%、「管理職が適切なマネジメントができるようになる」 28.2%、「会社への信頼感が高まる」 27.5%、「従業員の仕事への意欲が高まる」 18.5%、「休職者・離職者の減少」 13.4%、「メンタルヘルス不調者の減少」 13.1%などです。
 取り組みはさまざまな面に効果が表れます。

「パワーハラスメントの予防・解決のための取組を進める上での課題、問題点としてどのようなことが考えられますか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(会社数4587)
 「パワーハラスメントかどうかの判断が難しい」 70.9%、「発生状況を把握することが困難」 35.6%、「管理職の意識が低い/理解不足」 30.7%、「パワーハラスメントに対応する際のプライバシーの確保が難しい」 26.7%、「適正な処罰・対処の目安がわからない」 20.6%などです。
 「パワーハラスメントかどうかの判断が難しい」 はかなり高いです。労働相談のなかでも多いです。


 従業員調査です。
「あなたの勤務先はパワーハラスメントについて、従業員に説明したり、研修等を行うなど予防・解決のための取組をしていますか。(単数回答)」 の質問です。
 「積極的に取り組んでいる」 5.6%、「取り組んでいる」 20.5%、「ほとんど取り組んでいない」 21.5%、「全く取り組んでいない」 30.1%です。従業員規模別では、1.000人以上では 「積極的に取り組んでいる」 と 「取り組んでいる」 を合わせると51.6%、300人~999人では33.3%です。
 会社と従業員との認識にずれがあります。また取り組みの対象が限定されていたりします。

「(管理職のみ) パワーハラスメントに関連して、あなたご自身が普段から気をつけたり、気にしていることはありますか。(複数回答可)」 の質問です。(回答者は874人)
 「あなた自身がパワーハラスメントと言われるようなことをしないように注意している」 58.5%、「部下、同僚の気持ちを傷つけないように言い方や態度に注意している」 43.7%、「飲み会などへの参加を強要しないようにしている」 39.1%、「個人のプライバシーに関わることは聞かないようにしている」 34.1%、「あなたの部下がパワーハラスメントと言われるようなことをしないように注意している」 25.9%、「(まんべんなく) 周りの人と意識的に会話をするようにしている」 25.4%、「特になし」 33.0%などです。
「(管理職のみ) あなたがパワーハラスメントについて知りたいと感じるものはありますか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(回答者901人)
 「パワーハラスメントにならない指導、部下等への接し方」 39.3%、「パワーハラスメントになる行為とならない行為の違い」 34.1%、「パワーハラスメントを受けたときの対応の仕方」 23.5%の順です。「特にない」 36.4%です。
 「男性正社員」 「女性正社員」 にも同じような傾向がみられます。管理職だけではなく日常的にかなりの気遣い、気配りをしています。「特になし」 は無関心の一方、取り組みが進んですでに日常的に信頼関係が形成されているも含まれます。

「労働組合があり、加入している」 と回答した者に対する 「あなたの勤務先の労働組合は、従業員の悩み、不満、苦情、トラブルなどについて相談にのってくれたり、解決に向けた支援をしてくれますか。(単数回答)」 の質問です。(回答者2.231人)
 「相談に乗ったり、解決に向けた支援をしてくれる」 48.3%、「相談にのったり、解決に向けた支援はしてくれない」 8.5%、「支援をしてくれるかどうかわからない」 43.2%です。前回の回答とほぼ同じです。

「あなたは過去3年間にパワーハラスメントを受けたり、見たり、逆にパワーハラスメントをしたり、していると指摘されたことはありますか。(各単数回答)」 の質問です。
 「パワラスを受けた経験」 は、「何度も繰り返し経験した」 7.8%、「時々経験した」 17.8%、「一度だけ経験した」 6.9%を合わせると32.5%です。「経験しなかった」 は67.5%です。前回 「受けたことがある」 は25.3%でした。

「(対象者:パワーハラスメントを受けた後、勤務先に相談したと回答した者) あなたの勤務先は、あなたがパワーハラスメントを受けている (または可能性がある)ことを知った後で、どのような対応をしましたか。(複数回答可)」 の質問です。(回答者328人)
 「あなたに事実確認のためのヒアリングを行った」 48.5%、「パワーハラスメントをした相手に事実確認を行った」 34.5%、「あなたの上司や同僚に事実確認を行った」 25.3%、「あなたの要望を聞いたり、問題を解決するために相談にのってくれた」 25.3%、「特に何もしなかった」 18.3%です。

「(対象者:パワーハラスメントをしたと感じたり、パワーハラスメントをしたと指摘されたことがある者)あなたご自身や勤務先はあなたの行為をパワーハラスメントと考えていますか。(単数回答)」への質問です。(回答者1.173人)
 「自分ではパワーハラスメントをしたと感じておらず、勤務先はパワーハラスメントかどうかの判断をしなかった (勤務先がその行為を認識していない場合を含む)」 34.9%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていないし、勤務先もパワーハラスメントと認めなかった」 13.0%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていないが、勤務先はパワーハラスメントと認めた」 6.1%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じているものの、勤務先はパワーハラスメントかどうかの判断をしなかった (勤務先がその行為を認識していない場合を含む)」 20.5%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じているものの、勤務先はパワーハラスメントと認めなかった」 13.3%、「自分でもパワーハラスメントをしたと感じており、 勤務先もパワーハラスメントと認めた」 7.8%です。
 「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていない」 が合わせて54%です。パワハラに関する認識に大きな違いがあります。またお互いの受け止め方は、職場の雰囲気・コミュニケーションによっても違いがあります

「・最近3年間にあなたの直属の上司があなたに対してしたことのあるもの
 ・最近3年間にあなたの直属の上司があなたと同じ職場の人に対してしたことのあるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「自分がされた」 は多い順に、「部下のミスについて 『何をやっている!』 と強い調子で叱責する」 14.8%、「業務の相談をしている時、パソコンに向かったままで視線を合わさない」 6.7%、「仕事を進める上で必要な情報を故意に与えない」 5.6%、「『そんな態度でよく仕事ができるな』 と嫌みを言う」 5.6%です。いずれも前回の調査からは減少しています。
 これらはパワハラというより精神的暴力・人権侵害です。

「パワーハラスメントを受けて、心身にどのような影響がありましたか。当てはまるものをすべてお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「怒りや不満、不安などを感じた」 75.6%、「仕事に対する意欲が減退した」 68.0%、「職場でのコミュニケーションが減った」 35.0%、「眠れなくなった」 23.3%などです。
 行為類型別に心身に与えた影響をみると、平均との差が高くて大きいのは、「人間関係からの切り離し」 において 「仕事に対する意欲が減退した」 77.1%、「職場でのコミュニケーションが減った」 57.0%、「眠れなくなった」 36.4%、「休むことが増えた」 18.0%、「通院したり服薬をした」 20.8%です。
 パワハラがおよぼす影響は決して小さくありません。

「パワーハラスメントを受けてどのような行動をしましたか。(複数回答可)」 の質問です。
 「何もしなかった」 40.9%、「家族や社外の友人に相談した」 20.3%、「社内の同僚に相談した」 16.0%、「会社を退職した」 12.9%、「社内の上司に相談した」 12.7%、「労働組合に相談した」 2.3%などです。
 「何もしなかった」 は前回より5.8%減っています。特徴的には年齢があがるほど高くなります。また 「管理職」 58.2%、「男子正社員」 48.4%です。「会社とは関係のないところに相談した」 は 「女性正社員」 35.7%、「女性正社員以外」 34.2%、「会社を休んだり退職した」 は 「女性正社員以外」 26.6%、「男性正社員以外」 23.7%と高くなっています。「社内の同僚に相談した」 は、女性が男性の2倍近くに、「家族や社外の友人に相談した」 は2倍以上になっています。女性は男性より積極的行動をとっています。「社外の者に相談した」 が 「社内の者に相談した」 よりも高くなっています。


 職場のパワハラ防止に取り組んでいる企業とそうでない企業には大きな 「格差」 が生まれています。取り組んだ効果も職場全体で共有されています。従業員調査においても同じです。
 その一方、企業と従業員の意識・認識には大きな違いがあります。
 「パワハラを受けた」 「パワハラではない」 と争うことがよくありますが、パワハラのとらえ方が違っています。
 トラブルは、初期に取り組むと解決も早くなります。パワハラをなくすことは難しいですが、会社全体での 「再発防止取り組み」 が予防・防止に繋がります。

  「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」 報告書
  「活動報告」 2012.12.21
  当センター「いじめメンタルヘルス労働者支援センター」ホームページ・ご相談はこちらから
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パワハラを受けて 「何もしなかった」 40.9%
2017/05/19(Fri)
 5月19日 (金)

 厚労省が発表した 「職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」 の労働者についての調査結果です。
 対象者は10.000名で、就業構造基本調査を参考に、20歳から64歳労働者を対象に、性別、年代、正社員・正社員以外で割付を実施しました。正社員6.650人、正社員以外3.350人です。男女別は、正社員は男性4.650人、女性2.000人、正社員以外は男性950人、女性2.400人です。


 「あなたの勤務先はパワーハラスメントについて、従業員に説明したり、研修等を行うなど予防・解決のための取組をしていますか。(単数回答)」 の質問です。
 「積極的に取り組んでいる」 5.6%、「取り組んでいる」 20.5%、「ほとんど取り組んでいない」 21.5%、「全く取り組んでいない」 30.1%です。従業員規模別では、1.000人以上では 「積極的に取り組んでいる」 と 「取り組んでいる」 を合わせると51.6%、300人~999人では33.3%です。規模が小さくなるにしたがい減少しています。

 予防・解決のために 「積極的に取り組んでいる」 「取り組んでいる」 「ほとんど取り組んでいない」 と回答した者に対する質問です。(回答者4.708人)
 「あなたの勤務先では、具体的にどのような取組を行っていますか。実施しているものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「パワーハラスメントについて相談できる窓口を設置している」 45.5%、「就業規則などの社内規定に盛り込んでいる」 24.1%、「パワーハラスメントについて講演や研修会を行っている」 20.8%などです。

 勤務先でパワーハラスメントについての講演や研修会を行っていると回答した者に対する質問です。(回答者2.219人)
 「あなたは今の勤務先で以下の研修・講習等を受けたことがありますか。(単数回答)」 の質問です。
 「パワーハラスメントについての講演や研修会」 は 「受けた」 77.4%です。「上司の部下への接し方等の研修・講習等」 は52.1%、「職場におけるコミュニケーション活性化等に関する研修・講習等」 は74.6%です。


 「(対象者:管理職及び非管理職で指揮命令している人が1人以上いる者のみ) パワーハラスメントに関連して、あなたご自身が普段から気をつけたり、気にしていることはありますか。(複数回答可)」 の質問です。
 「管理職」 に対してです。(回答者は874人)
 「あなた自身がパワーハラスメントと言われるようなことをしないように注意している」 58.5%、「部下、同僚の気持ちを傷つけないように言い方や態度に注意している」 43.7%、「飲み会などへの参加を強要しないようにしている」 39.1%、「個人のプライバシーに関わることは聞かないようにしている」 34.1%、「あなたの部下がパワーハラスメントと言われるようなことをしないように注意している」 25.9%、「(まんべんなく) 周りの人と意識的に会話をするようにしている」 25.4%、「特になし」 33.0%などです。
 「非管理職で指揮命令している人が1名以上いる者」 に対してです。(対象者4369)
 「あなた自身がパワーハラスメントと言われるようなことをしないように注意している」 34.4%、「部下、同僚の気持ちを傷つけないように言い方や態度に注意している」 34.4%、「個人のプライバシーに関わることは聞かないようにしている」 26.1%、「飲み会などへの参加を強要しないようにしている」 20.6%、「(まんべんなく) 周りの人と意識的に会話をするようにしている」 20.5%、「特になし」 34.9%などです。
 「管理職」 「非管理職で指揮命令している 人が1人以上いる者」 についてみると、ほとんどの項目で管理職が高くなっています。
いずれの項目も研修受講者が、いずれの研修・講習も受講したことがない者に対して高くなっています。


 「あなたがパワーハラスメントについて知りたいと感じるものはありますか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「管理職」についてです。(回答者901人)
 「パワーハラスメントにならない指導、部下等への接し方」 39.3%、「パワーハラスメントになる行為とならない行為の違い」 34.1%、「パワーハラスメントを受けたときの対応の仕方」 23.5%の順です。「特にない」 36.4%です。
 「男性正社員」 です。(回答者3812人)
 「パワーハラスメントを受けたときの対応の仕方」 30.0%、「パワーハラスメントになる行為とならない行為の違い」 29.9%、「パワーハラスメントにならない指導、部下等への接し方」 27.9%の順です。「特にない」 43.0%です。
 「女性正社員」 です。(回答者1.937人)
 「パワーハラスメントを受けたときの対応の仕方」 39.0%、「パワーハラスメントになる行為とならない行為の違い」 37.7%、「パワーハラスメントを受けた際の相談先」 29.0%、「パワーハラスメントにならない指導、部下等への接し方」 23.7%の順です。「特にない」 34.1%です。
 「男性正社員以外」 です。(対象者950人)
 「パワーハラスメントを受けたときの対応の仕方」 29.1%、「パワーハラスメントになる行為とならない行為の違い」 27.9%、「パワーハラスメントを受けた際の相談先」 22.1%の順です。「特にない」 48.4%です。
 「女性正社員以外」です。(対象者2.400人)
 「パワーハラスメントを受けたときの対応の仕方」 36.3%、「パワーハラスメントになる行為とならない行為の違い」 32.0%、「パワーハラスメントを受けた際の相談先」 28.1%の順です。「特にない」 40.8%です。

 「あなたは、これまでにパワーハラスメントに関連して、資料や情報を収集した経験はありますか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「管理職」 については、「勤務先でパワーハラスメントに関連する研修を受講した」 34.5%が際立っています。「新聞やインターネットでパワーハラスメントに関するニュースを読んだ」 がそれぞれの階層で10%前半を占めています。それ以外では大きな違いはありません。「特に何もしていない」 が全体で69.4%になっています。

 「あなたの勤務先では、従業員の悩み、不満、苦情、トラブルなどを受け付ける相談窓口を設置していますか。(単数回答)」 の質問です。
 1.000人以上の会社では、「社内に相談窓口がある」 57.6%、「会社とは独立した外部に相談窓口がある」 4.9%、「社内と会社とは独立した外部の両方に相談窓口がある」 9.0%、「相談窓口はないが、社内の担当部署に相談することになっている」 5.6%、「設置していない」 9.0%です。
 99人以下の会社では、「社内に相談窓口がある」 6.6%、「会社とは独立した外部に相談窓口がある」 1.6%、「社内と会社とは独立した外部の両方に相談窓口がある」 0.8%、「相談窓口はないが、社内の担当部署に相談することになっている」 4.9%、「設置していない」 71.1%です。
 前回と比べると、すべての規模において 「設置していない」 の比率が低くなっています。

 「労働組合があり、加入している」 と回答した者に対する質問です。(回答者2.231人)
 「あなたの勤務先の労働組合は、従業員の悩み、不満、苦情、トラブルなどについて相談にのってくれたり、解決に向けた支援をしてくれますか。(単数回答)」 の質問です。
 「相談に乗ったり、解決に向けた支援をしてくれる」 48.3%、「相談にのったり、解決に向けた支援はしてくれない」 8.5%、「支援をしてくれるかどうかわからない」 43.2%です。これは前回の回答とほぼ同じです。

 「社内に相談窓口がある」、「会社とは独立した外部に相談窓口がある」、「社内と会社とは独立した外部の両方に相談窓口がある」、「社内か会社の外部かは分からないが相談窓口がある」 のいずれかを回答した者に対する質問です。(回答者3.741人)
 「あなたの勤務先が設置している相談窓口で、あなたご自身が実際に相談したことがあるものがあればお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「パワーハラスメントについて」 12.5%、「メンタルヘルス不調について」 11.0%、「セクシュアルハラスメントについて」 8.1%などです。「相談をしたことがない」 は79.0%です。


 「あなたは過去3年間にパワーハラスメントを受けたり、見たり、逆にパワーハラスメントをしたり、していると指摘されたことはありますか。(各単数回答)」 の質問です。
 「パワラスを受けた経験」 は、「何度も繰り返し経験した」 7.8%、「時々経験した」 17.8%、「一度だけ経験した」 6.9%を合わせると32.5%です。「経験しなかった」 は67.5%です。前回は 「受けたことがある」 の回答は25.3%でした。
 「パワーハラスメントを見たり、相談を受けたことがある」 は、「何度も繰り返し経験した」 6.2%、「時々経験した」 18.0%、「一度だけ経験した」 6.0%を合わせると30.1%です。「経験しなかった」 は69.9%です。前回は 「見たり、相談を受けたことがある」 の回答は28.2%でした。

 「(対象者:パワーハラスメントを受けた後、勤務先に相談したと回答した者) あなたの勤務先は、あなたがパワーハラスメントを受けている (または可能性がある) ことを知った後で、どのような対応をしましたか。(複数回答可)」 の質問です。(回答者328人)
 「あなたに事実確認のためのヒアリングを行った」 48.5%、「パワーハラスメントをした相手に事実確認を行った」 34.5%、「あなたの上司や同僚に事実確認を行った」 25.3%、「あなたの要望を聞いたり、問題を解決するために相談にのってくれた」 25.3%、「特に何もしなかった」 18.3%です。
 「労働組合に相談した」 で 「特に何もしなかった」 が10.7%ありました。(回答者75人)

 「(対象者:パワーハラスメントを受けている (または可能性がある) ことを勤務先が認識していると回答した者) あなたの勤務先は、あなたが受けた行為をパワーハラスメントだと認めましたか。(単数回答)」 の質問です。(回答者2.116人)
 「認めた」 10.4%、「認めなかった」 16.7%、「判断せず、あいまいなままだった」 65.3%です。

 「(対象者:パワーハラスメントを受けたと勤務先に認められた者) あなたの勤務先は、あなたが受けた行為について、あなたがパワーハラスメントを受けていると認めた後、どのような対応をしま したか。(複数回答可)」 の質問です。(回答者221人)
 「あなたを配置転換した」 19.9%、「パワーハラスメントを行った人に謝罪させた」 19.0%、「パワーハラスメントを行った人を配置転換した」 16.3%、「パワーハラスメントを行った人を処分した」 15.8%、「会社として謝罪をした」 11.3%、「会社が調査した結果について説明した」 7.7%、「あなた自身の問題点を指摘し、改善するよう指導した」 5.4%です。

 「(対象者:パワーハラスメントを受けたと勤務先に認められた者) 勤務先の対応について、あなたはどの程度納得しましたか。(単数回答)」 の質問です。(回答者221人)
 「非常に納得できた」 10.4%、「まあ納得できた」 30.0%、「どちらともいえない」 28.5%、「あまり納得できなかった」 12.2%、「全く納得できなかった」 10.9%です。
 男女別です。男性は 「非常に納得できた」 と 「まあ納得できた」 を合わせて50.8%、「あまり納得できなかった」 と 「全く納得できなかった」 を合わせて19.8%です。女性は、「非常に納得できた」 と「まあ納得できた」 を合わせて45.0%、「あまり納得できなかった」 と 「全く納得できなかった」 を合わせて28.1%です。
 年齢別です。20歳代は「非常に納得できた」と「まあ納得できた」を合わせて44.5%、「あまり納得できなかった」と「全く納得できなかった」を合わせて29.7%です。23歳代は 「非常に納得できた」 と 「まあ納得できた」 を合わせて54.0%、「あまり納得できなかった」 と 「全く納得できなかった」 を合わせて20.7%です。大きな差があります。
 職掌別です。男性正社員は 「非常に納得できた」 と 「まあ納得できた」 を合わせて53.9%、女性正社員は37.5%です。逆に男性正社員は 「あまり納得できなかった」 と 「全く納得できなかった」 を合わせて19.1%、女性正社員は27.5%です。
 女性正社員以外は 「あまり納得できなかった」 と 「全く納得できなかった」 を合わせて28.0%です。


 「(対象者:パワーハラスメントをしたと感じたり、パワーハラスメントをしたと指摘されたことがある者) あなたご自身や勤務先はあなたの行為をパワーハラスメントと考えていますか。(単数回答)」 への質問です。(回答者1.173人)
 「自分ではパワーハラスメントをしたと感じておらず、勤務先はパワーハラスメントかどうかの判断をしなかった (勤務先がその行為を認識していない場合を含む)」 34.9%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていないし、勤務先もパワーハラスメントと認めなかった」 13.0%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていないが、勤務先はパワーハラスメントと認めた」 6.1%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じているものの、勤務先はパワーハラスメントかどうかの判断をしなかった (勤務先がその行為を認識していない場合を含む)」 20.5%、「自分ではパワーハラスメントをしたと感じているものの、勤務先はパワーハラスメントと認めな かった」 13.3%、「自分でもパワーハラスメントをしたと感じており、 勤務先もパワーハラスメントと認めた」 7.8%です。「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていない」 が54%です。

 「(対象者:パワーハラスメントをしたと勤務先が認めた者) あなたの行為に対して、あなたの勤務先はどのような対応をしましたか。(複数回答可)」 の質問です。(回答者162人)
 「何もしなかった」 40.1%、「あなたにパワーハラスメントを受けた人へ謝罪させた」 21.0%、「あなたを配置転換した」 14.2%、「パワーハラスメントを 受けた人を配置転換した」 11.7%などです。

 「(対象者:パワーハラスメントをしたと勤務先が認めた者) 勤務先の対応について、あなたはどの程度納得しましたか。(単数回答)」 の質問です。
 「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていないが、勤務先はパワーハラスメントと認めた」 者 (回答者91人) においては、「非常に納得できた」 8.8%、「まあ納得できた」 40.7%、「どちらともいえない」 33.0%です。
 「自分ではパワーハラスメントをしたと感じていないが、勤務先はパ ワーハラスメントと認めた」 者 (回答者71人) においては、「非常に納得できた」 1.4%、「まあ納得できた」 11.3%、「どちらともいえない」 46.5%、「全く納得できていなかった」 25.4%です。


 「以下の項目の中で、
 ・(対象者:管理職のみ) 最近3年間を振り返ったときにあなたがしたことがあるもの
 ・最近3年間にあなたの直属の上司があなたに対してしたことのあるもの
 ・最近3年間にあなたの直属の上司があなたと同じ職場の人に対してしたことのあるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(管理職は回答者864人、他は回答者1.000人)
 管理職が 「したことがある」 は、多い順に 「部下のミスについて『何をやっている!』 と強い調子で叱責する」 12.1%、「業務の相談をしている時、パソコンに向かったままで視線を合わさない」 4.7%、「職場の従業員がいる前で机を叩き、声を荒げて指導する」 3.4%、「何度も遅刻を繰り返す部下に対し、同僚の前で叱責する」 3.3%です。いずれも前回の調査からは減少しています。
 「自分がされた」 は多い順に、「部下のミスについて 『何をやっている!』 と強い調子で叱責する」 14.8%、「業務の相談をしている時、パソコンに向かったままで視線を合わさない」 6.7%、「仕事を進める上で必要な情報を故意に与えない」 5.6%、「『そんな態度でよく仕事ができるな』 と嫌みを言う」 5.6%です。いずれも前回の調査からは減少しています。
 「自分と同じ職場の人がされた」 は多い順に、「部下のミスについて 『何をやっている!』 と強い調子で叱責する」 18.0%、「『そんな態度でよく仕事ができるな』 と嫌みを言う」 6.9%、「職場の従業員がいる前で机を叩き、声を荒げて指導する」 6.8%、「業務の相談をしている時、パソコンに向かったままで視線を合わさない」 5.9%、です。いずれも前回の調査からは減少しています。

 3年間のパワーハラスメントを受けた経験について、「何度も繰り返し経験した」、「時々経験した」、「一度だけ経験した」 と回答した者に対する質問です。(回答者3.250人)
 「あなたが受けたパワーハラスメントは以下の6つのどれに当てはまるかお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「精神的な攻撃」 54.9%、「過大な要求」 29.9%、「人間関係からの切り離し」 24.8%、「個の侵害」 22.3%、「過小な要求」 19.8%、「身体的な攻撃」 6.1%です。
 いずれも前回の調査とほぼ同じです。
 男女別にみると、「過大な要求」 男性29.9%、女性26.7%、「人間関係からの切り離し」 男性20.7%、女性30.6%、「個の侵害」 男性18.7%、女性27.5%、18.7%、「過大な要求」 男性22.1%、女性16.4%です。

 「パワーハラスメント行為をした人とあなたとの関係として当てはまるものをお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「上司から部下へ」 76.9%、「先輩から後輩へ」 15.5%、「正社員から正社員以外へ」 12.7%、「正社員同士」 5.6%です。

 「パワーハラスメントを受けて、心身にどのような影響がありましたか。当てはまるものをすべてお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「怒りや不満、不安などを感じた」 75.6%、「仕事に対する意欲が減退した」 68.0%、「職場でのコミュニケーションが減った」 35.0%、「眠れなくなった」 23.3%などです。

 行為類型別に心身に与えた影響をみると、平均との差が高くて大きいのは、「人間関係からの切り離し」 において 「仕事に対する意欲が減退した」 77.1%、「職場でのコミュニケーションが減った」 57.0%、「眠れなくなった」 36.4%、「休むことが増えた」 18.0%、「通院したり服薬をした」 20.8%です。

 「パワーハラスメントを受けてどのような行動をしましたか。(複数回答可)」 の質問です。
 「何もしなかった」 40.9%、「家族や社外の友人に相談した」 20.3%、「社内の同僚に相談した」 16.0%、「会社を退職した」 12.9%、「社内の上司に相談した」 12.7%、「労働組合に相談した」 2.3%などです。
 「何もしなかった」 は前回より5.8%減っています。
 その後の行動をみると、特徴的なのは 「何もしなかった」 は 「管理職」 58.2%、「男子正社員」 48.4%、「会社とは関係のないところに相談した」 は 「女性正社員」 35.7%、「女性正社員以外」 34.2%、「会社を休んだり退職した」 は 「女性正社員以外」 26.6%、「男性正社員以外」 23.7%です。
 「何もしなかった」 は年齢があがるほど高くなります。「社内の同僚に相談した」 は、女性が男性の2倍近くになっています。「家族や社外の友人に相談した」 は、女性が男性の2倍以上になっています。

 「パワーハラスメントを受けて、あなたが何もしなかった理由として、当てはまるものをすべてお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(回答者1.328人)
 「何をしても解決にならないと思ったから」 68.5%、「職務上不利益が生じると思ったから」 24.9%、「何らかの行動をするほどのことではなかったから」 13.6%、「職場の上司や同僚との人間関係が悪くなることが懸念されたから」 13.4%、「パワーハラスメント行為がさらにエスカレートすると思ったから」 12.9%です。男女では 「職務上不利益が生じると思ったから」 は男性27.4%、女性18.9%です。


 「過去3年間にあなたが見たり、相談を受けたパワーハラスメントは以下の6つのどれに当てはまるかお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(回答者3.014人)
 「精神的な攻撃」 56.6%、「過大な要求」 24.8%、「人間関係からの切り離し」 24.4%、「個の侵害」 18.2%、「過小な要求」 17.9%、「身体的な攻撃」 7.4%です。
 「過小な要求」 は11.7%高くなり、「身体的な攻撃」 は8.2%減少しています。
 関係性についてです。「上司から部下へ」 73.5%、「先輩から後輩へ」 17.1%、「正社員から正社員以外へ」 12.4%、「正社員の同僚同士」 6.6%、などです。

 「パワーハラスメントを見たり、相談を受けたりした後、あなたはどのような行動をしましたか。(複数回答可)」 の質問です。
 「被害者の話を聞いた」 45.5%、「何もしなかった」 39.7%、「被害者にアドバイスをした」 25.5%です。


 「あなたの職場の特徴として当てはまるものをお教えください。(複数回答可)
 パワーハラスメントを受けた当時の職場の特徴として当てはまるものをお教えください。(複数回 答可)
 パワーハラスメントを見たり、相談を受けた当時の職場の特徴として当てはまるものをお教えください。(複数回答可)」 の質問です。(回答者10.000人)
 「正社員や正社員以外 (パート、派遣社員など) など様々な立場の従業員が一緒に働いている」 39.1%、「様々な年代の従業員がいる」 30.9%、「従業員数が少ない」 28.1%、「残業が多い/休みが取り難い」 25.3%、「上司と部下のコミュニケーションが少ない」 22.2%、「失敗が許されない/失敗への許容度が低い」 13.7%などです。
 これらを 「現職場でのパワーハラスメント経験者」 と 「現職場でのパワーハラスメント未経験者」 とで比較すると差が大きいのは、「残業が多い/休みが取り難い」 は38.8%と20.6%、「上司と部下のコミュニケーショ ンが少ない」 は35.9%と17.4%、「従業員の年代に偏りがある」 28.1%と18.9%、「失敗が許されない/失敗への許容度が低い」 25.8%と9.5%です。


 「以下の項目は、あなたの職場にどの程度当てはまりますか。(単数回答)
 『悩み、不満、問題と感じたことを会社に伝えやすい』 『悩み、不満、問題と感じたことを上司に伝えやすい』」 の質問です。
 「悩み、不満、問題と感じたことを会社に伝えやすい」 についてです。「非常に当てはまる」 3.0%、「まあ当てはまる」 22.9%、「どちらともいえない」 32.9%、「あまり当てはまらない」 24.8%、「全く当てはまらない」 16.5%です。
 これらを 「現職場でのパワーハラスメント経験者」 と 「現職場でのパワーハラスメント未経験者」 とで比較すると大きい差があります。
 「悩み、不満、問題と感じたことを上司に伝えやすい」 についてです。「非常に当てはまる」 3.9%、「まあ当てはまる」 28.3%、「どちらともいえない」 30.1%、「あまり当てはまらない」 22.2%、「全く当てはまらない」 15.5%です。
 これらを 「現職場でのパワーハラスメント経験者」 と 「現職場でのパワーハラスメント未経験者」 とで比較すると大きい差があります。


 「以下の項目は、あなたの職場にどの程度当てはまりますか。(単数回答)
 『同僚同士のコミュニケーションが円滑である』 『仕事以外のことを相談できる同僚がいる』」 の質問です。
 「同僚同士のコミュニケーションが円滑である」 についてです。「非常に当てはまる」 7.5%、「まあ当てはまる」 35.7%、「どちらともいえない」 33.5%、「あまり当てはまらない」 14.9%、「全く当てはまらない」 8.5%です。
 これらを 「現職場でのパワーハラスメント経験者」 と 「現職場でのパワーハラスメント未経験者」 とで比較すると 「まあ当てはまる」 には8.5%の差があります。
 「仕事以外のことを相談できる同僚がいる」 についてです。「非常に当てはまる」 7.3%、「まあ当てはまる」 29.2%、「どちらともいえない」 29.8%、「あまり当てはまらない」 1829%、「全く当てはまらない」 15.5%です。
 これらを 「現職場でのパワーハラスメント経験者」 と 「現職場でのパワーハラスメント未経験者」 とで比較すると 「どちらともいえない」 には9.5%の差があります。


 「あなたの勤務先がパワーハラスメントの予防・解決のための取組を行うことで、職場の雰囲気や働きやすさなどに変化が出ていますか。(単数回答)」 の質問です。
 職場の変化です。
 勤務先が 「トップの宣言のみ実施」 の者についてです。(回答者208人) 「改善された」8.2%、「変わらない」 75.0%です。
 勤務先が 「各種研修のみ実施」 の者についてです。(回答者747人) 「改善された」 8.3%、「変わらない」 75.5%です。
 勤務先が 「周知活動のみ実施」 の者についてです。(回答者376人) 「改善された」 8.2%、「変わらない」 73.1%です。
 勤務先が 「トップの宣言・各種 研修・周知活動全て実施」 の者についてです。(回答者273人) 「改善された」 22.3%、「変わらない」 67.4%です。
 「あなた自身の働きやすさ」 の変化です。
 勤務先が 「トップの宣言のみ実施」 の者についてです。(回答者208人) 「改善された」 9.6%、「変わらない」 74.2%です。
 勤務先が 「各種研修のみ実施」 の者についてです。(回答者747人) 「改善された」 13.5%、「変わらない」 75.5%です。
 勤務先が 「周知活動のみ実施」 の者についてです。(回答者376人) 「改善された」 11.4%、「変わらない」 73.9%です。
 勤務先が 「トップの宣言・各種 研修・周知活動全て実施」 の者についてです。(回答者273人) 「改善された」 24.5%、「変わらない」 65.2%です。


 「あなたは、勤務先がどの程度積極的にパワーハラスメントの予防・解決に向けた取組をすべきだと思われますか。(単数回答)」 の質問です。
 「積極的に取り組むべき」 28.6%、「取組は必要だが慎重に進めるべき」 42.3%、「取り組む必要はない」 10.6%です。従業員の規模が大きくなるほど 「積極的に取り組むべき」 が高くなります。


 「あなたの勤務先がパワーハラスメントの予防・解決のための取組を行うための支援として、どのようなことがあると良いと思われますか。当てはまるものを全てお教えください。(複数回答可)」 の質問です。
 「従業員アンケートなどによる自社の実態把握の支援」 35.8%、「パワーハラスメントについての相談や解決の支援」 31.8%、「管理職向けの研修の実施の支援」 28.7%、「就業規則などのルール策定の支援」 28.6%、「自社内のパワーハラスメントに関する方針の周知・啓発の支援」 21.3%、「企業として取り組むべき内容の明確化」 20.8%、「経営層からのパワーハラスメントに関するメッセージ発信の支援」 20.7%、「一般社員等向けの研修の実施の支援」 20.1%などです。
 従業員の規模が大きくなるほど要望が高くなっています。

  「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」 報告書
  当センター「いじめメンタルヘルス労働者支援センター」ホームページ・ご相談はこちらから
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