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過労死は長時間労働だけの問題ではない
2018/02/02(Fri)
 2月2日(金)

 地方のあるサークル団体から定期的に交流誌が届きます。
 最新号の扉を開くと詩が載っていました。

   失業者の自殺
           児玉 花外

 鬼こそ堪えめ、人なるを
 長き苦しき 労働 (はたらき) に
 身は青草の 細くのみ
 一たび肺を 病みしより
 血を喀 (は) き遂 (お) はる 杜鵑 (ほととぎす)
 彼方此方と さまよいて
 今はすみかも あら悲し

 両国橋の 欄干に
 流るゝ水を ながめしか
 夜の鷗(かもめ)の 侶となり
 哀れや水に 沈みけり
 越中島の 蘆 (あし) の邊に
 死骸は浮きぬ、そのあした
 嗟呼 (ああ) 惨 (いた) はしや 聞くさえに
 これぞ働く 人の果。

 1903年に刊行された 『社会主義詩集』 に収められていました。
 両国橋は、隅田川に架かる橋です。越中島は下流にある地名です。
 亡くなった失業者の性別はわかりません。しかし 「肺を 病みしより」 から想像すると当時近くにあった紡績工場の女工でしょうか。粉塵のなかでの長時間労働で結核を発病する労働者はたくさんいました。発病し、働けなくなったら “自己責任” です。

 作者の児玉花外は、明治大学の校歌 「白雲なびく 駿河台・・・」 の作者でもあります。
 校歌に関する明治大学のホームページです。
「大正9年当時隅田川で行われた大学の漕艇レースは現在にみる六大学野球に似て全学熱狂的な対校試合であった。校歌作成の動機はこのスライデング式による第1回の対校競漕に歌う歌を必要としたことである。校歌作成の動機は学生大会において可決され、その歌をもって校歌とする約束を大学側からもとりつけた。武田孟 (元総長) ・牛尾哲造両氏が使者となり社会主義詩人であった児玉花外、そして欧州帰りの新進作曲家山田耕筰を説き伏せて出来たのが白雲なびくの校歌である。歌詩は現在と若干異なっているが、しかし、校歌は時代と共に学生と共に歌いやすい様に変わっていったのであろう。」

 2つとも隅田川にまつわります。時代はずれますが対照的な陰と陽です。


 この詩に接した時、2014年11月14日に厚労省主催で開催された 「過労死等防止対策推進シンポジウム」 での過労死弁護団全国連絡会議幹事長の川人博弁護士の講演を思い出しました。
 1926年、長野県諏訪湖畔に 「母の家」 が建てられました。紡績工場の舎監から逃げ出して諏訪湖に入水する女工があとを絶ちませんでした。いまも諏訪湖畔には遺体が埋められた跡に乗せたと思われる石が見かけられるそうです。
 このような状況にあって、女性社会事業家は自殺防止のために湖畔や線路わきに立札をたてながら巡回し、生き悩む工女たちを絶望の淵から救う活動をつづけました。
『ちょっとお待ち、思案に余らば母の家』
 立札にはこう書かれていました。
 「湖水に飛び込む工女の亡骸で諏訪湖が浅くなった」 と言われました。


 1927年3月、諏訪湖の近くの岡谷町にある山一林組製糸所で、日本労働総同盟加盟の全日本製糸労働組合が誕生しました。(15年8月25日の 「活動報告」 参照)
 組合結成後、女工たちは歌をうたいながら街をデモ行進します。

  朝に星を いただきて
  夕になおも 星迎う
  わが産業に つくす身に
  報われしもの 何なるぞ

  搾取のもとに 姉は逝き
  地下にて呪う 声をきく
  いたわし父母は 貧になく
  この不合理は 何なるぞ

  かくまでわれら 働けど
  製糸はなおも 虐げぬ
  悲しみ多き 乙女子や
  されどわれらに 正義あり

 ここにも長時間労働と姉妹が殺されたことが語られています。


 小島恒久著 『ドキュメント働く女性 百年のあゆみ』 (河出書房新社) からの引用です。
「『工場づとめは監獄づとめ』 といわれましたが、寄宿舎のまたそれにおとらずひどいところでした。女工の募集が遠隔地にひろがるにつれて、寄宿舎制度が普及し、1910年の調査では、紡績女工の66パーセント、製糸女工の86パーセントが寄宿舎に住んでいました。(石原修 『女工と結核』 による)。
 だが、この寄宿舎の実態は一般にきわめてお粗末なものでした。どくりつの家屋であればいいほうで、工場の建物の一部をさいたり、事務室の2階などがあてられたりしていました。『生糸職工事情』 はこうのべています。『ソノ設備ハ甚ダ不完全ナリト云ウノ外ナシ。各室ノ広サハ十畳乃至二十畳ナルモノ多ク、往々一室ニシテ、五、六十畳ナルモノアリ。大概一畳ニツキ工女一人ヲ容レ、工女二人ニ対シ寝具一組 (上下各一枚) ヲ給ス。室ニ押入モナク棚モナク、往々畳ニ代ウルニ莚ヲモッテシタル処モアリ、マタ避難設備モナキモノ多シ』。これでは身体を休めるどころか、まさに 『拘置所』 といったところです。」

「そもそも繊維資本が、寄宿舎の付設に力を入れたのは、女工に快適な宿舎を提供するというより、労働力を確保し、労務対策にそれを利用するところにねらいがありました。というのは、寄宿舎はまず女工の出勤督励に好都合です。長時間労働、とくに深夜業のばあいは、欠勤者が多く、必要労働力をなかなか確保できませが、寄宿舎はその点、労働者をいやおうなしにかり出すのに便利でした。次に寄宿舎は、女工の移動や逃亡が頻発する 『状況』 のもとでは、それを防止する 『城砦』 の役割をはたしました。」


「女工の勤続年数は一般に短期でした。石原修の 『女工と結核』 はこういっています。『紡績と織物は女工の半分は1年と続いたものがありませぬ、勤続1年未満のその中の半分は六か月続いて勤めないものであります』。また1909年、新潟など12県の出かせぎ女工2万5600名について調査されたところによると、その年中に約40パーセントの女工が帰郷しており、その帰郷理由の28パーセントが疾病ということになっています (岡実 『工場法論』 による)。
 このように農村からはたらきにでた新鮮な労働力を、資本はつぎつぎに食いつぶし、役立たなくなれば弊履のように捨てました。」

「女工の病気にはむろん種々のものがありましたが、そのなかでもっとも恐れられ、死亡率も高かったのは、当時 『不治の難病』 といわれた結核でした。細井和喜蔵は 『女工哀史』 のなかで、『工場へ行ったがため、やった故に、村にはかつてなかった怖るべき病い――肺結核を持って村娘は戻った。娘はどうしたのか知らんと案じているところへ、さながら幽霊のように蒼白くかつやせ衰えてヒョッコリ立ち帰って来る。彼女が出発する時には顔色も赧 (あか) らかな健康そうな娘だったが、僅か3年の間に見る影もなく変わり果てた』、と書いていますが、同じような光景は当時農村の諸所で見られました。」


「なお、ついでながら紹介しておくと、こうした女工と疾病の関係について、鋭い分析と告発をおこなった先駆的な医学者に石原修がいました。石原は内務省や農商務省の嘱託として、工場や農村の調査に従事し、1913年、論文 『衛生学上ヨリ見タル女工ノ現況』 や講演 『女性と結核』 などをあらわしました。そして、繊維資本の酷使がいかに女工を食いつぶしているかを、詳細なデータにもとづいて明らかにし、つぎのように資本家を断罪しています――
 日本の女工の死亡率は最低に見積もっても、1000人につき18人であり、その死因の7割は結核、残りが脚気、胃腸病などである。いま日本の女工を50万人とすると9000人の女工が死んでいることになり、これは同年齢の一般死亡率4000人より断然多い。この差5000人は女工になったがゆえに早死したものである。『……工業の為にこれだけのものが犠牲になった。春秋の筆法で言えば工業五千人を殺すということを言ってよかろう、謀殺故殺は刑法上の責任がございますのに、人を斯くして殺したのは何の制裁がない、工場は見様に依っては白昼人を殺しているという事実が現れている、然るにその責任を問う者もない……』 (講演 『女工と結核』)。」


 結核をうつ病・メンタルヘルス、死亡・自殺を過労死・自死と置き換えたら今と似ています。長時間労働が結核やうつ病を発生させています。
 現在は、かつての寄宿舎のような心身の拘束はしません。しかし労働者は別の手法で心身を長時間拘束させられています。
 日本には、昔も今も労働者の尊厳は問題にされません。問題にされるのは輸出を稼ぐ経済です。


 過労死や自死は長時間労働だけが原因ではありません。
 電通は、15年末の新入社員の過労自殺を契機に労働時間削減を軸とする働き方の抜本的な見直しを進めたといいます。16年10月下旬から午後10時~翌朝5時の全館消灯を開始。「退社時間を守らないと翌日上司から注意される」 といいます。しかし会社に提出する資料の出退勤は “改革” どおりでも、その後も電気を消して仕事をしている、外部で仕事をしている、家に持ち帰っているなどの実態が語られています。
 電通は16年12月下旬に今回の過労死事件に関する内外の調査結果を公表しました。その中では 「長時間労働や職場での人間関係が心理的なストレスになった」 とあります。また 「パワハラとの指摘も否定できない、行き過ぎた指導があった」 ともあります。
 パワハラとは、一方的な業務指示、催促、無理な目標設定、早期の目標達成強制、周囲の非協力による孤立化などがあります。
 本物の改革のためには、何が長時間労働の原因になっているかを追及しその解消からはじめる必要があります。


 15年8月25日の 「活動報告」 を再録します。
 山一林組製糸所争議が終った翌18日付の 『信濃毎日新聞』 の社説のタイトルは 「労働争議の教訓」 です。
初めに人間があり、人間の生活がある。そして終りも亦人間と、生活とで在る。これが人間史の全部である。/ 人間生活のあるところ、そこにありとしある生活資料の生産がある。(中略) 注意せよ。生産方法在つて生活在るのではない。生活在つて而して生産方法があるのである。従つて生産の方法と態様とは人間のものなのであって、決つしてその逆ではないのだ。(中略) 然るに岡谷に於いては、それが全く逆転してゐるのだ。人間史が、人間生活が、理論的にも現実的にも転倒してゐるのだ。それこそ製糸の街岡谷の、製糸家の、人間としての欠陥である。(中略) / 二旬に亘る女工達のあの悪戦苦闘、それはそもそも何のための苦しみ、何のための闘ひであったか。いふまでもなく、それは生産方法における一手段、即ち生産用具たるの地位から、本然の人間に立ち戻らんとする彼等の努力の表現に外ならなかった。(中略) / 女工達は繭よりも、繰糸わくよりも、そして彼等の手から繰りだされる美しい糸よりも、自分達の方がはるかに尊い存在であることを識つたのだ。(中略) 彼等は人間生活への道を、製糸家よりも一歩先に踏み出した。先んずるものの道の険しきが故に、山一林組の女工達は製糸家との悪戦苦闘の後、ひとまづ破れた。(中略) とはいへ、人間への途はなほ燦然たる輝きを失ふものではない。/ 歴史がその足を止めない限り、そして人間生活への道が、その燦然たる光を失はない限り、退いた女工達は、永久に眠ることをしないだらう。」

 労働者の尊厳は労働者自らの手でつかみ取ることが大切です。

   「活動報告」18.1.11
   「活動報告」15.8.25
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時間と成果は正比例しない
2018/01/12(Fri)
 1月11日 (木)

 1月6日の朝日新聞スポーツ欄は、大リーグのダルビッシュ有選手が高校野球への思い出を語っています。見出しは 「球児よ 頑張り過ぎないで」 です。抜粋します。

 頑張り過ぎなくていいんです。日本の球児は、何百球の投げ込みとか、何千本の素振りとか、そんなのを頑張っちゃダメなんです。
 母校の東北校では、いわゆる強豪校の練習をみんながしていたけど、僕はしなかった。納得がいかない練習は絶対にしたくないと強く思っていたので、うさぎ跳びとかそういう類の練習は一切しなかった。主将になるまで、ほぼ全体練習にも参加しませんでした。
 小さい頃から日本人じゃないような考え方を持っていて、そういうのが当たり前というみんなの常識が、僕の中では常識ではなかった。日本ハム入団1年目のキャンプで、2軍監督と面談した時も、「君は何が一番大事なんだ」 と聞かれ、「納得がいかない練習だけはしたくない」 と答えたくらいです。

 ほとんどの強豪校では、基本的に監督という絶対的な存在がいて、監督が右と言えば右です。そういう社会では言われた通り、怒られないようにするのが一番になってしまい、考える力が付かない。僕は高校時代、そういう固定観念に縛られなかったので、誰の色にも染まらなかったし、考えて行動する力が身についたと思っています。
 日本の高校野球では、正しい知識を持たない監督やコーチが、自分の成功体験だけに基づいて無理を強いている。そういう側面があると感じます。改善されてきているのでしょうが、壊れてしまう選手、苦しむ選手は後を絶ちません。

 指導者には正しい知識を身につけて欲しい。例えば、休養の重要性がちゃんと理解されていない。筋力トレーニングは、ほぼ毎日頑張るよりも、週に3日程度は休みながら行う方が結果は上になったりするのです。
 いまだに冬に10日、夏に5日の15日程度しか休まないような野球部が珍しくないでしょう。僕が監督なら週2回は休むし、全体練習も3時間で十分。それくらいの方が成長するのです。
 だから、日本の高校生は 「頑張らない!」 でちょうどいい。もちろん、頑張るところと頑張らないところを自分で見分けられる、情報や知識を得る努力は必要ですが。
 球児を取り巻く環境を変えるには、指導者が変わらないと。


 スポーツ界では強くなるためには誰かの成功体験が普遍性を持つかのように金科玉条として採用されてきました。指導者の根性哲学が植え付けられてきました。しかしそれらは成功の一例でしかありません。
 20世紀末頃から、アメリカから導入されてコーチング論が語られるようになりました。コーチが選手の潜在的能力を発見し、どのようにして一緒に延ばしていくかが期待されました。

 同じことは “働き方” でもいえます。
 今、働き方改革が叫ばれていますが、そのなかの議論は、ダルビッシュの 「日本の高校生は 『頑張らない!』 でちょうどいい」 の高校生を労働者に、「球児を取り巻く環境を変えるには、指導者が変わらないと」 を労働者を取り巻く環境を変えるには使用者が変わらないと、にいい換える方向で検討する必要があります。「壊れてしまう選手、苦しむ選手は後を絶ちません」 は労働者の過労死と同じです。みんなの常識を変えなければなりません。「指導者には正しい知識を身につけて欲しい」 はまったくその通りです。

 しかし、使用者は今進められている働き方改革においても、そこにある二面性を使い分けをしようとしています。労働時間については時間外労働の上限 (それでもすでに長時間労働) を守る素振りを示しながら、長時間労働を制限しない 「高度プロフェッショナル制度」 と実際の労働時間が隠される裁量労働制の導入です。
 そこにある労働者に対する姿勢は、もはや徳川吉宗のおこなった享保の改革の時に忠臣・神尾春央が語った 「百姓とゴマの油は搾れば絞るほど出るものなり」 と似ています。


 年末の12月27日、マスコミは一斉に野村不動産が社員に企画業務型裁量労働制を適用していたのは違法ということで、東京労働局が本社など全国4拠点に是正勧告をしたことを報道しました。企画業務型裁量労働制は、企業の中枢部門で企画立案などの業務を自律的に行っているホワイトカラー労働者について、みなし制による労働時間の計算を認めるものです。
 野村不動産は全社員1900人のうち、課長代理級のリーダー職と課長級のマネジメント職の社員系600人に適用していました。社員はマンションの個人向け営業などの業務に就いています。営業で売り込み、“ねばり”の戦術を、企画立案を自律的におこなうと解釈します。
 しかし労働局は 「個別営業などの業務に就かせていた実態が全社的に認められた」 と指摘し対象業務に該当しないと判断しました。
 “ねばり” は長時間労働につながります。しかしその分の時間外手当を支払わないのが裁量労働制です。

 同じような解釈で営業職に企画業務型裁量労働制を導入していた会社はこれまでもありました。しかし違法性を指摘されると廃止しました。その報道を知って自主的に廃止した会社もありました。
 しかし違法と知りながら続けていた野村不動産は悪質としかいえません。それでも続けていたのは 「みんなで渡れば怖くない」 の同じような会社が他にも多くあるからです。
 企業が本当に社員に営業活動で業績を上げさせようとするならば、頑張り過ぎないで、自分で考えて行動する力が身につけさせる方向に転換する必要があります。


 違法すれすれのことをトヨタがしようとしています。17年8月25日の 「活動報告」 の再録です。
 トヨタ自動車は現在、企画・専門業務の係長クラス(主任級)約1700人に裁量労働制を導入していますが、“自由な働き方” を認める裁量労働の対象を拡大すると発表しました。事務職や研究開発に携わる主に30代の係長クラスの総合職約7800人のうち一定以上の自己管理・業務遂行能力を持ち、本人が希望し、所属長、人事部門の承認がある者が対象です。非管理職全体の半数を占めることになります。
 残業時間に関係なく毎月17万円 (45時間分の残業代に相当) を支給し、さらに一般的に残業代を追加支給しない裁量労働制とは違い、勤務実績を把握して月45時間を超えた分の残業代も支払います。これまでの残業代支給額は月10万円程度でした。そのための原資は、以前すすめた人事・賃金制度の改革で浮いた分を充てるといいます。16年1月から、全社員約6万8000人のうち生産現場で働く約4万人の労働者の賃金体系を見しました。
 対象者には年末年始や夏休みのほかに平日で連続5日の年休取得を義務付けます。20日間の年休を消化できなかった場合、制度の対象から外します。
 新制度導入の理由を、自動車産業では自動運転分野などで米グーグルなど異業種との競争が激しくなっていて、仕事のメリハリをつけて創造性と生産性を高める必要があると判断したと説明しています。専門性の高い技術者の間では一律の時間管理の弊害を指摘する声が出ていたといいます。
 現在は、繁忙期の超過を認める労特別条項付きの36協定を結んでいますが、新制度はこの範囲で運用します。新制度では繁忙期に備え残業の上限時間を月80時間、年540時間にします。(ちなみに、2009年の協定は月80時間、年720時間)
 上司が対象者に時間の使い方の権限を移します。
 新制度案を7月末に労働組合に提示し、12月の実施を目指します。
新制度は 「脱時間給」 の要素を現行法の枠内で、製造業の現場で独自の制度で先行導入します。
 「脱時間給」 は、ネスレ日本が4月に工場以外の社員を対象に労働時間で評価する仕組みを原則撤廃、住友電気工業は4月に研究開発部門で裁量労働制を導入しています。


 会社は 「みんなで渡れば怖くない」、そして労働者はそのような会社は従順です。
 日本の労働者はどうしてダルビッシュ選手の 「固定観念に縛られなかったので、誰の色にも染まらなかったし、考えて行動する力が身についたと思っています。」 に至らないのでしょうか。
 
 中根千枝の 『タテ社会の人間関係』 (講談社現代新書) から探ってみます。11月10日の「活動報告」です。
「『会社』 は、個人が一定の契約関係を結んでいる企業体であるという、自己にとって客体としての認識ではなく、私の、またわれわれの会社であって、主体化して認識されている。そして多くの場合、それは自己の社会的存在のすべてであり、全生命のよりどころというようなエモーショナルな要素が濃厚にはいってくる。
 A社は株主のものではなく、われわれのものだという論法がここにあるのである。この強い素朴な論法の前には、いかなる近代法といえども現実に譲歩せざるをえないという、きわめて日本的な文化的特殊性がみられる。」
「このような枠単位の社会的集団認識のあり方は、いつの時代においても、道徳的スローガンによって強調され、そのスローガンは、伝統的な道徳的正当性と、社会集団構成における構造的な妥当性によってささえられ、実行の可能性を強く内包しているのである。」
「外部に対して、『われわれ』 というグループ意識の協調で、それは外にある同様なグループに対する対抗意識である。・・・したがって、個人の行動ばかりでなく、思想、考え方にまで、集団の力がはいり込んでくる。こうなると、どこまでが社会生活 (公の) で、どこからが私生活なのか区別がつかなくなるという事態さえ、往々にして出てくるのである。これを個人の尊厳を侵す危険性として受けとる者もある一方、徹底した仲間意識に安定感をもつ者もある。要は後者のほうが強いということであろう。」

 日本では、会社という 「場」 は、使用者も労働者も 「われわれ」 です。ここがヨーロッパの労使関係の構造とは決定的に違います。そしてそこではいわゆる “しがらみ” の関係性が大きく作用します。「みんなで渡れば怖くない」 の発想、意志一致はこのようななかから生まれます。そして扇動する者が最も強い愛社精神をもっていると評価されます。
 規律違反、違法行為にたいする不安感や恐怖感も払拭され、逆に自信となっていきます。

 しかし 「われわれ」 はリスク管理の意識を欠落させます。外部からの指摘に対してはなすすべがありません。会社にとっては世論と取引中止が一番のリスクです。
 人類学者の中根千枝は 『タテ社会の人間関係』 のなかで日本社会をインド社会と比較しています。
「日本に長く留学していたインド人が、筆者に不思議そうに質ねたことがある。
『日本人はなぜちょっとしたことをするのも、いちいち人に相談したり、寄り合ってきめなければならないのだろう。インドでは、家族構成としては (他の集団成員としても同様であるが) 必ず明確な規則があって、自分が何かしようとするときには、その規則に照らしてみれば一目瞭然にわかることであって、その規則外のことは個人の自由にできることであり、どうしてもその規則にもとるような場合だけしか相談することはないのに。』
 これによってもわかるように、ルールというものが、社会的に抽象化された明確な形をとっており (日本のように個別的、具体的なものではなく)、・・・個人は家の外につながる社会的ネットワーク (血縁につながるという同資格者の間につくられている) によっても強く結ばれているのである。」
 このインド人の思考はダルビッシュと同じです。日本・日本人が異端なのです。

 労働組合は、会社の内側から労働者を統制するのではなく、会社からも労働組合からも 「自立」 させなければなりません。お互いに個人・個性を尊重し、人権を保障し合うことから始め、その上での横のつながりをつくる必要があります。
そうしないと長時間労働・過労死は 「自己責任」 になってしまいます。

   「活動報告」17.11.10
   「活動報告」17.8.25
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過酷としか表現できない医療現場
2017/11/17(Fri)
 11月17日 (金)

 11月7日の毎日新聞に 「香川 年2258時間残業 3病院67人が月80時間超え」 の見出し記事が載りました。
 毎日新聞の情報公開請求で、香川県立病院で2016年度の1年間に計2,258時間の時間外労働をした勤務医がいたといいます。3病院に16年度に在籍した正規・嘱託の医師計207人のうち67人の残業時間が 「過労死ライン」 とされる月80時間を超えていました。勤務医の長時間労働が常態化している一端が明らかになりました。
 法定労働時間は1日8時間、週40時間ですが、2つの病院は 「月100時間を6回を限度に、年800時間」、「月70時間を3回を限度に、年480時間」 まで延長可能の36協定を結んでいました。3病院で月の残業時間が協定上限を超えたのは計38人、年間では計46人。年1000時間以上の時間外労働は計20人に上りました。
 医師には正当な理由なく診療を拒めない 「応招義務」 があります。各病院は長時間労働の背景に救急患者への対応や医師不足がある、「医療はストップできない」 と説明します。

 昨年1月、新潟市民病院の女性研修医 (当時37歳) がうつ病を発症して自殺しました。うつ病発症直前1カ月の残業時間が160時間を超えていたとして、今年5月、労基署が労災認定しました。
 市への情報公開請求では、同院の研修医30人以上が昨年6月の1カ月間に80時間以上の時間外労働をしていたことが分かりました。
 新潟市民病院は医師不足から多くの科で紹介状がない患者は受け付けていません。
 今、「働きかた改革」 が声高に語られ、政府は1か月あたりの時間外労働は最長でも100時間未満 (これだけですでに長時間) の法案を準備しています。しかしそこでも医師の時間外労働は制限がないまま法制施行から5年間猶予されます。

 このような状況をふまえ、ある研究会で 「医療労働の現場は、いま」 のテーマで医療現場の労働組合役員の方をまねいて講演会を開催しました。
 現在の病院を取り巻く状況です。
 医療法の改訂によって 「新しい医療関連サービス (派遣・委託等) の会社」 等が多くの病院の業務を請け負っています。製薬会社、医薬品卸、医療機器メーカー、医療事務用コンピューターなどです。その分職員は少なくなっていき、外部が儲かるようになっていて、産業の食い物にされています。
 病院の収入のほとんどを占める 「診療報酬」 改訂で、マイナス続が続き、病院の経営が悪化してきています。
 医療の高度化・複雑化等で医師・看護師等医療スタッフが不足しています。マンパワー不足です。
 救急外来のコンビニ化、「モンスターペイシェント」 増加に伴い、医療従事者の疲弊が増加しています。ちょっとしたことで救急車を依頼します。また救急外来に老人が運ばれてきます。病院は救急医療から潰れていっています。
 患者と医療者の関係は対等で、サービス提供者と顧客ではありません。しかし医療者が患者を「患者様」と呼び、お客様扱いをして医療者がへりくだった考えを持つ風潮が広がっています。患者はお客様の立場で好き勝手、わがまま放題になってしまっています。「モンスターペイシェント」 については、現在厚労省で開催されている 「職場におけるパワーハラスメント防止対策についての検討会」 でやっと議題に取り上げられました。


 医療関係従事者数です。
 平成24年の厚生労働省大臣官房統計情報部資料では、医師は303,268人で6割が開業医です。医師会が大きな権力をもっています。歯科医師は103,551人です。5人に1人がワーキングプアで年収200万以下です。開業医は6,800人で、この数はコンビニより多いです。1日に4医院・クリニックが潰れています。薬剤師は280,052人です。
 平成25年の厚生労働省医政局資料では、保健師58,532人、助産師36,395人、看護師1,103,913人、准看護師372,804人です。平成23年の厚生労働省大臣官房統計情報部資料では、常勤換算の数値として、理学療法士 (PT) 61,620.8人、作業療法士 (OT) 35,427.3人、視能訓練士6,818.7人、言語聴覚士11,456.2人、義肢装具士138.0人、診療放射線技師49,105.9人、臨床検査技師62,458.5人、臨床工学技士20,001.0人です。

 医療福祉労働者の雇用者数は750万人です。そのうち組織労働者 (労働組合員) は約49.5万人です。組織率は6.6%です。病院8,400のうち約1,900に組合があります。

 医療現場が他の労働職場と違う点です。
 他の労働現場と違って人件費率が高く45%から60%です。材料費30%、経費15%です。医師の平均年手は1,200万円です。
職種が多いです。ほとんどの病院は中小企業です。
 病院は独自でコストを決められません。2年に一度の診療報酬改定、3年に一度の介護保報酬改定に沿ってしか決めることができません。医療法7条は 「利益を出してはいけない」 と謳われています。そのうえで財源削減の自己目的化、質の維持を無視した国の医療政策に左右されています。
 患者の在院日数が短いほど診療報酬の保険点数が高く設定されます。一般病棟では、入院日から14日以内で340点、30日以内で150点、31日以上で50点と早期退院を促す点数制度になっています。病院にインセンティブの意識が働きます。患者が治りきれないうちにでも採算が合わない患者を退院・転院させて追い出し・たらいまわしをする傾向があります。

 医師や看護師等医療スタッフが不足しています。病院経営の内情は年々悪化を続けています。医師の確保ができず、休止となる診療科も目立ち始めています。
 特に産婦人科と小児科です。産婦人科は1人の患者と長時間関わることになります。そして、現在社会問題化なっている貧困状態のなかで子供を置いていなくなる患者もいます。
 また医療訴訟が増えています。患者の意識も変化しています。医療事故については、人びとの興味を引く部分のみを切り貼りした報道によって、事実の一部を誇張して事故の当事者を罪人に仕立て上げ、それを煽り立てることで患者としての権利意識のみが増幅してしまいました。極端に言えば、患者と医療者を 「被害者」 と 「加害者」 に仕立て上げています。
 看護師は離職率が高い職場です。その一方で 「聖職」 意識が植え付けられています。
 その一方で医師総数は増えています。偏っています。
 病院経営にかかる費用は、2008年の全国公私病院連盟の調査では、1床1カ月当たりの平均人件費は72万円、材料費38万円 (うち薬剤費23万円)、経費21万円です。費目では人件費が最大赤字です。
 人件費の中心は医師、看護師です。給与水準は、あまり変化していませんが、人数が増えています。

 2010年の日本医労連の 「看護職員の実態労働調査」 では、看護師の約8割が 「仕事を辞めたいと思っている」 と回答しています。理由の上位2択は 「人手不足で仕事がきつい」 (46.1%)、医療事故の原因です。約9割が 「慢性的な人手不足による医療現場の忙しさ」、約9割が 「この3年間にミスやニアミスを起こしたことがある」 と回答しています。
 かつて看護現場は3Kと言われました。「汚い」 「きつい」 「危険」 です。いまは9Kと呼ばれています。「規律が厳しい」 「給料が安い」 「休暇が取れない」 「化粧ののりが悪い」 「根気が遅い」 「薬に頼って生きている」 が加わります。
 そのため毎年12万人以上が辞めています。免許を持ちながら看護職として働いていない 「潜在看護職」 が約60万人存在します。男性看護師は4%存在しています。
 その一方、高齢化の中で2025年には60万人の看護職人員が不足すると言われ 「2025年問題」 といわれています。
 医労連の 「2011年度夜勤実態調査」 では、2交代の比率は23.7%です。そのうち16時間以上の拘束となる夜勤は6割をこえます。

 訪問看護の利用者は約386,000人です。10年前から15万人増えています。しかし訪問看護ステーションで働く看護師は2010年は約30,000人で10年間に4,000人増えただけです。
 介護保険制度が2000年に創設され、介護サービス利用、介護サービスの供給量も増加しました。しかし労働条件・低賃金に多くの問題を抱えたままです。利用者がサービスを選べる状況になっていません。家族に依存する在宅介護の現状は変わっていません。
 最近介護現場ではサービス利用をおさえるがごとくに 「自立」 というキーワードが利用されています。

 2018年は 「診療報酬」 「介護報酬」 の同時改訂があります。段階の世代が 「高齢者医療」 に流れ込んでいく時代になります。
 医療は 「弱者」 がさらに 「自立」 を要求されて追いつめられる状況にあります。
 自分自身の問題として医療関係労働者と一緒に要求をあげ改善させていくことが必要です。

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韓国の郵便労働者 年平均労働時間3364.8時間 (13年)
2017/11/07(Tue)
 11月7日 (火)

 9月12日のレイバーネットは韓国の過労死に関する記事を載せました。
 見出しは 「『月火水木金金金』 による自殺と過労死はOUT 30団体が集まり共同対策委を構成・・・懸案闘争と法制度改善活動を開始」 です。韓国でも過労死に対する対策が始まりました。記事を抜粋します。

 民主労総、過労死予防センター、健康権実現のための保健医療団体連合など、約30の社会団体が結合した 「過労死OUT共同対策委」 は9月12日、ソウル市中区貞洞フランチェスコ会館で発足式を開き、事業目標と活動計画などを明らかにした。
 対策委は 「月火水木金金金の労働を強要され、九老デジタル団地で、映画放送の製作現場で、郵便物の配達をしながら、運転しながら、過労で死んでいく労働者の行進が続いている」 とし 「OECD最長の労働時間、自殺率を記録する韓国の現実は 本当に絶望的でみじめだ」 とした。
 また 「週40時間という法定労働時間は、労働部の行政解釈と無制限労働を強要する労働時間特例、包括賃金制など各種の労働悪法で紙切れになって久しい」 とし 「法定公休日でも有給が認められない中小零細事業所の労働者たちは休むことができず、蔓延する包括賃金制によって低賃金長時間労働に苦しむ労働者は無償の労働まで強要されている」 と批判した。
 対策委は 「夕べがある人生」、「仕事と家庭が両立する人生」、「全国民の平等な休息権を保障する人生」 への大転換のために、四種類を要求した。△長時間低賃金労働即刻中断、△労働時間特例、包括賃金制など長時間労働を強要する労働悪法に対する国会次元の廃棄、△法定公休日・有給休日の法制化および労働時間二極化解消法案即刻通過、△週労働時間に対する行政解 釈廃棄と過労死に対する監督処罰強化だ。
 共同代表になった民主労総のイ・サンジン副委員長は 「これ以上くやしい死を放っておけず、労働者と市民社会が一つになって今日、さまざまな改革目標を確定した」 とし 「今日の出帆式は、これからの懸案闘争と制度改善闘争を含み、 積極的に元気良く活動することを決意する場」 と明らかにした。
 今後、対策委は 「過労死予防センター」 を中心として過労死、過労自殺に対する法律、医学相談支援体系疎通網を拡大強化する一方、労働時間短縮と予防補償のための法の制度改善を進める計画だ。過労死多発企業を選定し、定時退勤文化祭、言論寄稿など大衆キャンペーンも行う予定だ。

 韓国で過労死問題はマスコミで頻繁に取り上げられています。
 「月月火水木金金」 は日本の海軍の軍歌の歌詞です。そして長時間労働を容認する制度は日本とそっくりです。
 経済協力開発機構 (OECD) の16年8月発表では、韓国の就業者1人当たりの平均勤労時間は年2.113時間でOECD加盟国のうちで2位です。
 日本は、OECDに報告する厚労省の調査と総務省調査には大きな差があります。総務省調査では、一般労働者の年間総労働時間は2000時間を超えています。また産業別で大きな開きがありますが放置されています。


 韓国の郵便配達の労働者についての実態です。
 7月24日のハンギョレ新聞に 「郵政労組『配達人は機械ではない』 ・・・過労死根絶対策を求める」の見出し記事が載りました。記事を紹介します。
 全国郵政労働組合 (郵政労組) は22日、ソウル中区 (チュング) のソウル広場で 「全国郵政労働者総決起大会」 を開いた。全国8カ所の地方本部、248カ所の市郡単位の支部から1万3.000人余り (警察推算8.000人) の配達員が集まり 「過労死や突然死防止のための特段の対策を直ちに用意せよ」 と政府に求めた。配達員労働者たちは 「配達人は休みたい、労働時間を短縮せよ」 書かれたプラカードを持って 「配達人は機械ではない、不足人材を補充せよ」 と叫んだ。
 最近、配達員が過労死したり、自ら命を絶つ事件が相次ぎ、配達員の勤務環境を改善しなければならないという声が高まっている。郵政労組の主張によると、宅配量が増加し1人世帯が急増したことで、1日の配達の走行距離が80~100キロメートル以上の配達員が600人以上に達している。しかし人手不足のために大多数の配達員労働者は早朝5時に出勤して9時過ぎに退社する 「長時間重労働」 に苦しんでいる。
 状況がこうであるため、突然死・交通事故・自殺などの配達員の人命事故も相次いでいる。6日、京畿道安養市 (アニャンシ) 安養郵便局付近で同郵便局の集配員のW氏 (47) が自ら体に火をつけて命を絶った。郵政労組によると、今年だけで12人の郵政労組の組合員が過労死・突然死や焼身自殺で亡くなった。この5年間、長時間労働やストレスによって配達員70人余りが死亡しており、このうち15人は自殺だった。キム・ミョンファン郵政労組委員長は 「これまで私たち郵政労働者はこの仕事が天職だと思って死ぬほど仕事ばかりしてきた。しかし、死ぬほど仕事ばかりしたために我々の同僚たちが相次いで死んだ。過度な業務による過労やストレスが主な原因だが、郵政事業本部は死の行列の前で実効性ある対策を出せていない」 と批判した。
 郵政労組はこの日、「郵政事業本部糾弾決議文」 を通じて、未来創造科学部長官や郵政事業本部長は人材の補充など大統領の約束を履行し▽倒れる配達員を救い労働時間を短縮するため3600人余りの労働者を直ちに増員するよう要求した。また▽雇用労働部は配達員の過労死の根絶のための郵便局の特別労働監督を即時施行せよと決意した。
 配達員労働者たちは 「過労死」、「突然死」 と一文字ずつ書かれた氷を叩き壊すパフォーマンスを行った後、市庁駅から光化門 (クァンファムン) 広場など光化門通りを街頭行進した。


 「この5年間、長時間労働やストレスによって配達員70人余りが死亡しており、このうち15人は自殺だった」 に関する他の記事です。
 13年12月2日のハンギョレ新聞です。
 先月 (13年11月)、1か月に郵政本部所属の労働者3人が相次いで死亡したのだ。
 全国郵政労働組合 (郵政労組) と <集配人の長時間・重労働をなくす運動本部> (運動本部) はこれら労働者の死亡原因として、長時間労働から来る過労を指摘した。
 <社会進歩連帯> 付設の労働者研究所が2日に公開した 「集配労働者の労働災害や職業病の実態と健康権の確保策に関する報告書」はこのような主張を裏付ける。報告書は去る3~4月の1ヵ月間、正規職と非正規職の郵便配達労働者246人の労働実態を標本調査した内容を盛り込んでいる。調査の結果、郵便配達労働者は他の労働者に比べてはるかに長時間勤務をしながらも賃金は逆に少ない。 業務中に負傷する被災率も労働者の平均を上回っている。
 正規職郵便配達員の年平均労働時間は3364.8時間に達し、正規職労働者全体の平均労働時間 (2013年3月基準2226.5時間) より1138.3時間長かった。非正規職集配員の年間労働時間も正規職の郵便配達員と同じく3364.8時間だったが、これは非正規労働者全体の2127.4時間より1237.4時間も長い。物量が集中するお盆・正月などには一日の労働時間は15.3時間に及んだ。
 一方、賃金は逆に少なかった。年平均賃金を年平均労働時間で割った単位時間当たり平均賃金は、正規職郵便配達員の場合は9543.5ウォン、非正規職集配員の場合は6144.7ウォンだった。これは正規職全体の62%、非正規職全体の78%水準だ。
このような長時間・低賃金の労働環境は、集配員労働者たちの健康を蝕む結果を生んだ。調査の結果、筋骨格系疾患の症状を訴える集配員が74.6%に達した。10人中7人以上が症状を持っているという話だ。すぐに医学的な治療が必要な疾患が疑われる者も43.3%に及んだ。
 業務終了後の脱力経験を数値化した脱力点数も48.2%に達した。報告書は 「1日平均の配達物量である2.000通を実際の配達時間の6時間で割ると、11秒に1通ずつ配達しなければならない。郵便配達労働者が脱力に苦しめられるのは当然だ」 と指摘した。
 全国民主労働組合総連盟 (民主労総) のチェ・ミョンソン労働安全局長は 「配達員たちに最も多く見られる筋骨格系疾患の主要原因は、長時間労働だ。人員の増員と業務量調節を通して、休憩時間を確保するなどの努力が必要だ」 と述べた。


 15年8月20日の毎日労働ニュースです。
 郵政労組と新政治民主連合の国会議員は19日、国会で 『郵政労働者の重労働の実態と郵便収支の赤字構造対案摸索討論会』 を行った。提案者のソン・ポファ・良い政策リサーチ研究所長は 「郵政本部が経営収支の悪化によって人員を削減し、労働者が災害に遭っている」。「長時間労働で発生する労災事故を減らすためには、人員を補充しなければならない」 と提案した。
 国会・未来創造科学放送通信委員会のムン・ビョンホ・新政治民主連合議員が郵政本部から提出させた、郵政職・集配員の災害率と死亡率の内訳によれば、2010年から2014年までに郵政職公務員1.308人、集配員1.546人が業務上災害に遭った。郵政職公務員に含まれている集配員の人員を勘案すれば、5年間に1801人が災害に遭ったことになる。同じ期間に郵政職公務員24人、集配員26人が事故で亡くなった。郵政職公務員では事故よりも心臓まひ・脳出血などの疾患で亡くなったケースが多かった。集配員は同期間に交通事故で13人が死亡し、疾患による死亡事例 (9人) よりも多いことが分かった
 ソン所長は郵政業務従事者の労災頻度が高い理由として、長時間労働を挙げた。韓国労働研究院が2013年7月から11月までに職員5237人を対象にアンケート調査と深層面接を実施した結果、郵政労働者は法定労働時間より2.2時間多い11.03時間働いていることが明らかになった。回答者のうち47.2%が「1か月に3週以上は12時間以上の延長労働をする」と答えた。筋肉痛を経験した回答者は89.2%、腰痛を経験した回答者は24.2%に達し、長時間労働による疲労度が高く現れた。
 ソン所長は 「郵政労働者が長時間労働と過度な業務に苦しめられる問題を解決するためには、人員を補充しなければならない」 と主張した。郵政本部は郵便の物量と売上額が減ると直ぐに人員削減を実施した。郵政本部は情報通信の発達によって下落傾向が続くと予想して、リストラを実施した。
 昨年、郵政本部は正規職職員1.019人を削減した。OECDの主要国対比の郵政人員比較資料によれば、郵政本部の人員は絶対不足の状態だ。ドイツは郵政従事者1人当りに国民195人、オーストラリアは1人当りに724人を担当するのに対して、我が国は1人当り1163人を担当する。このような状況で郵政本部がリストラを実施し、郵政労働者の業務量が急激に増えた。
 ムン・ビョンホ議員は 「長時間労働は労災に繋がり、個人と家庭に致命的な被害を与える」 とし、「郵政本部はリストラで経営効率を図るよりも、すべての労働者の人間らしい暮らしを保障しなければならない」 と強調した。

 韓国の郵便事業は政府が運営しています。慢性的な赤字状況にあり、それを克服するために頻繁に人員削減が行なわれ、現場の集配員は土曜勤務や繁忙期の徹夜勤務を強いられています。
 業務量も増え続けています。昨今の日本のヤマトなど宅配便業界の状況と似ています。
 労働組合だけでなく市民団体も、例えば氷点下7度以下の時には配達を中止するなど郵政事業の労働者の立場に立った要請書を郵政本部に提出しています。


 韓国はなぜこのような長時間労働が許されているのでしょうか。
 1月12日の日経産業新聞で、策研究大学院大学の魏茶仁准教授は理由を3つ挙げています。
 1つ目は労働者に交渉力がない点。魏氏は 「企業の権限が強すぎて、契約社員は雇用主に何も要求できない」 と指摘します。2つ目は長時間労働に陥りやすい賃金構造。賃金が非常に低いため 「収入を増やすには残業するしかない。(長時間働いている人の) 多くは契約社員だ」。3つ目は上司が長時間労働を当然と考える企業文化にあります。こうした環境では、部下は職場に長時間いなくてはならないという圧力を感じます。
 長時間労働を受け入れる風潮では社会が持ちません。
 14年の韓国の合計特殊出生率は1.2とOECD加盟国の中で最も低く、日本の1.4をやや下回っています。13年の韓国の自殺率は人口10万人あたり28.7人で、OECD加盟国の中で最も高くなっています。残業は人々の生活満足度に負の影響をもたらすことが各種調査で示されています。


 エスニックジョークです。様々な民族の人が乗った豪華客船が沈没しそうになったとき、それぞれの乗客を海に飛び込ませるには、どのように声をかければいいか。
 日本人には 「みなさん飛び込んでいますよ」 と呼びかけます。
 韓国人には 「日本人はもう飛び込んでいますよ」 と呼びかけます。

 日本の労働者と労働組合は、みんなも残業をしているという意識を打破し、韓国の労働者に 「日本では長時間労働はすでに解消されていますよ」 といえる状況作りを急がなければなりません。

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本省庁の年間時間外労働363時間 (15年度)
2017/10/27(Fri)
 10月27日 (金)

 10月6日、厚労省は、「28年度過労死白書」 を発表しました。過労死白書は、「過労死防止法」 に基づいて発表されるものですが、それまでは、労働時間、労災認定状況等について個別に発表されてきましたが、ひとつにまとめられただけでも連関性をもった分析が可能になります。
 内容は、9月5日の 「活動報告」 で報告した、8月10日に厚生労働省が発表した2016年度 「過労死等に関する実態把握のための労働・社会面の調査研究事業報告書」 の内容と似ていますので、視点を変えて公務員の問題に絞って検討をしてみます。

 労働時間やメンタルヘルス対策等の状況についてです。
 国家公務員の2015年の超過勤務の状況は、「平成28年人事院勧告参考資料」 によると、全府省平均で233時間です。本省庁363時間、本府省以外では206時間です。本省庁とそれ以外で大きな開きがあります。
 調査は、15年中の全期間において超過勤務手当の対象となった者1人当たりの年間超過勤務時間数です。つまりは管理職等は含まれていません。月平均30時間はにわかには信じられません。

 地方公務員の年間時間外勤務時間は、総務省の 「地方公務員の時間外勤務に関する実態調査」 によると、全国平均158.4時間です。細かくみると、都道府県 (47団体) が150.0時間、政令指定都市 (20団体) 174.0時間、県庁所在市 (政令都市を除く32団体) 159.6時間です。対象は任期の定めのない一般職です。
 本庁については、全国平均219.6時間です。細かくみると、都道府県が223.2時間、政令指定都市234.0時間、県庁所在市198.0時間です。
 出先機関等では、全国平均118.8時間です。細かくみると、都道府県が105.6時間、政令指定都市144.0時間、県庁所在市117.6時間です。
 時間外勤務が多い職員の割合は、全国平均で、1か月あたり60時間超が2.8%、60時間超80時間以下が1.7%、80時間超が1.1%です。

 出退勤の把握方法です。
 全体として、タイムカード、ICカード等の客観的な記録25団体、任命権者からの現場確認30団体、職員からの申告44団体です。細かくみると、都道府県は、タイムカード、ICカード等の客観的な記録7団体、任命権者からの現場確認18団体、職員からの申告22団体です。政令指定都市は、タイムカード、ICカード等の客観的な記録9団体、任命権者からの現場確認5団体、職員からの申告6団体です。県庁所在市は、タイムカード、ICカード等の客観的な記録9団体、任命権者からの現場確認7団体、職員からの申告1タイムカード、ICカード等の客観的な記録9団体、任命権者からの現場確認5団体、職員からの申告6団体です。6団体です。
 職員からの申告による場合の申告の方法です。
 全体として、システムへの入力24団体、紙媒体への記載20団体です。細かくみると、都道府県は、システムへの入力13団体、紙媒体への記載9団体です。政令指定都市は、システムへの入力2団体、紙媒体への記載4団体です。県庁所在市は、システムへの入力9団体、紙媒体への記載7団体です。

 民間に対しては厚生労働省が客観的な掌握方法を指導していますが、官公庁においてはそれが実行されていません。年度内予算の執行との関係では時間外勤務手当が制限され、全額支給されるということがあり得ます。


 国家公務員の公務災害の補償状況です。
 各府省等は、脳・心臓疾患、精神疾患等に係る公務上外の認定を行うに当たっては、事前に人事院に協議を行うことになっています。その協議件数は、脳・心臓疾患は12年度9件、13年度6件、14年度6件、15年度7件、16年度5件です。精神疾患は12年度37件、13年度21件、14年度22件、15年度23件、16年度14件です。
 このうち公務災害の認定件数は、脳・心臓疾患については12年度7件 (死亡3件)、13年度5件 (3件)、14年4件 (1件)、15年1件 (1件)、16年3件 (2件)、精神疾患については12年度6件 (0件)、13年度16件 (5件)、14年10件 (2件)、15年5件 (0件)、16年5件 (3件)です。
 認定率の平均は、脳・心臓疾患が60%、精神疾患が36%です。

 16年度の状況を見ると、脳・心臓疾患は、協議件数は5件で認定件数は3件ですが、職種別では一般行政職の協議件数が4件、認定件数2件です。
 年齢別では協議件数が40歳代2件、50歳代で2件、認定件数は40歳代で3件です。
 認定件数における超過勤務時間数については、60時間以上~80時間未満1件 (1件)、80時間以上~100時間未満1人 (1件)、100時間以上1件です。
 常勤・非常勤別では3人とも常勤職員でした。
 精神疾患は、協議件数は14件で認定件数は5件ですが、職種別では、協議件数はすべて一般行政職です。認定件数では、一般行政職3件、公安職1件、医療職1件です。
 年齢別では協議件数が40歳代4件、認定件数4件、50歳代4件、1件です。
 認定件数における業務負荷の類型別認定件数は、仕事の量(勤務時間の長さ)2件、職場のトラブル2件です。勤務時間の長さは、100時間以上~120時間未満1件、140時間以上1件です。
 常勤・非常勤別では5人とも常勤職員でした。
 脳・心臓疾患、精神疾患とも、40歳代、50歳代に集中しています。


 地方公務員の公務災害の補償状況につてです。
 脳・心臓疾患についての受理件数は、11年度61件、12年度34件、13年度24件、14年度29件、15年度38件です。
 11年度以前の10年間は64件から41件の間でしたが12年度以降減少傾向にあります。
 地方公務員についてはこれ以上公表されていません。


 国家公務員、地方公務員とも実態とはずれがあると思われます。7月26日、中央省庁の労働組合でつくる 「霞が関国家公務員労働組合共闘会議 (霞国公)」 は 「中央府省等に働く国家公務員の第25回残業実態アンケート (2016年1月~12月の1年間) の結果について」を発表しました。(「28年度過労死白書」は2015年の調査結果です。)
 月平均残業時間は、34.1時間 (前年36.7時間) アンケート結果では、34.1時間で、前年の36.7時間と比較して2.6時間減少しました。年代別では、若年層ほど残業時間が多くなっています。昨年との比較では、30歳台が上昇 (49.7時間)、他の年代は減少しています。

 月平均の残業時間別の状況は、過労死の危険ライン (厚生労働省) とされる 「80時間以上」 が6.5% (前年9.0%)、とりわけ過労死の危険が高い 「100時間以上」 が3.1% (前年4.9%) です。
 国家公務員の労働時間は、法律で週38時間45分と定められていますが、法定外労働時間を労使間で協定する権利が奪われているため、無制限に時間外労働を強いられる結果となっています。人事院は、残業実態を改善するために、時間外労働の上限の目安として年間360時間 (月平均30時間) を目標に指針を定めていますが、この上限の目安時間を超えて残業している組合員等は41.4% (前年43.3%) です。

 休日出勤は 「休日出勤あり」 は56.7% (前年59.1%) と前年より減少しましたが、毎年6割前後が休日出勤を余儀なくされています。
 日数については、年間11日以上11.3% (前年11.6%)、さらに21日以上3.6% (前年3.5%) も存在しています。休日出勤に対して、代休または手当で100%補填されている割合は33.1% (昨年47.9%)、「手当も代休もない」 は28.8% (前年28.5%) となっています。

 残業の要因としては、「業務量が多いため」 が57.0% (前年59.5%)、次いで 「国会対応のため」 30.3% (前年29.4%)、「人員配置が不適切なため」 27.1% (前年29.1%)、「不合理な仕事の進め方のため」 18.3% (前年8.5%) が続いています。
 月平均残業時間が80時間以上の職員では、約半数の48.6%で国会対応が残業要因と答えています。

 超過勤務に対して、手当の支給実態をみますと 「全額支給されている」 49.7% (前年49.3%) です。支給割合別にみますと 「20%未満」 が2.7%、「40%未満」 が4.6%、「60%未満」 が10.1%となっており、「不払いがある」 者は、全体の41.2% (前年42.4%) となっています。

 中央府省の各当局は、毎週水曜日の全省庁一斉定時退庁日の設定等を実施したり、省庁毎に週一定時退庁日を設けたりしています。各府省での超過勤務改善の取り組み状況や定時退庁の状況についてです。
 政府が定めた定時退庁日に 「定時退庁出来ない」 とする者が20.7% (前年19.7%) と前年と比べて1.0ポイント上昇しています。「時々出来る」 の33.2%を含めると53.9% (前年52.4%) と、昨年より1.5ポイント上昇し、依然として半数以上が毎週の定時退庁が出来ない状況にあります。

 年次休暇の取得日数については、平均取得日数は11.8日 (前年11.9日) で取得率は59.1%です。これを取得日数別にみると 「10日以下」 が42.2%、「5日以下」 が15.3%です。


 現在の健康状態についてです。
 「不調である」 「薬等服用している」 「通院加療 中である」 という状態に置かれている人が33.9% (前年34.6%) となっています。年齢別では、30歳未満20.9% (20.0%)、30歳代29.2% (28.6%)、40歳代37.9% (39.0%)、50 歳以上47.2% (51.0%) と年代が高くなるにつれ健康に不安を抱えている者の割合が増える傾向にあります。

 過労死の危険を 「現在感じている」 2.7%(3.1%)、「過去に感じた」 26.3% (24.5%) を合わせた割合が29.0% (27.6%) に達しています。「現在感じている」 「過去に感じた」 を合わせた割合を年齢別にみると、30歳未満では15.1% (17.3%)、30歳代では29.6% (27.7%)、40歳代では34.2% (29.3%)、50歳以上では35.3% (35.4%) です。

 疲労や精神的ストレスを感じていると回答した人は全体で52.1% (58.1%) となり、原因として、職場の人間関係28.9%、仕事の量が多すぎる24.7%、業務 上のつきあい17.6%、通勤ラッシュ・長時間通勤16.9%、残業・休日出勤など長時 間労働15.2% が上げられています。
 「からだの具合が悪くて休みたかったが、休めなかった」 と回答した人は全体で47.1% (昨年47.8%) とほぼ半数の人が回答しています。


 長時間残業者 (月平均80時間以上) の実態 「月平均80時間以上の残業者」 は6.5% (9.0%) です。霞が関の職員・組合員34,000人のうち2,210人が、過労死ラインで働いていることになります。2,210人の残業となる原因は、「業務量が多い」 が81.3% (全体57.0%)、「国会対応のため」 が48.6% (全体30.3%)、続いて 「人員配置が不適切なため」 が34.7% (全体27.1%) となっており、いずれも全体平均を大きく上回っています。
 「現在過労死の危険を感じている」 と2.7%が答えています。霞が関には918人もの職員が、過労死の危険を感じながら長時間過密労働にさらされています。とりわけ、80時間以上では、11.8%が、現在過労死の危険を感じています。

 「業務において疲労やストレスを感じている」 は76.4% (全体52.1%) と多く、 その原因は、「仕事の量が多い」 が54.2% (全体24.7%)、「 残業休日出勤などの長時間労働」 が53.5% (全体15.2%) となっています。


 人事院の調査によれば、国家公務員の死亡原因のうち 「がん (40.1%)」、「自殺 (16.4%)」、「心疾患 (14.2%)」、「不慮の事故 (5.5%)」、「脳血管疾患 (4.0%)」 です。(平成26年度死亡者数等調査)。国家公務員の 「心の病」 による1か月以上の長期病休者が、3,389人 (全職員の1.24%) となっています (平成26年度長期病休者実態調査)。

 府省別では厚生労働省の厚生部門が残業時間が55.0時間で最も長く、同省の労働部門が45.3時間で2番目でした。同省がワースト1位になるのは4年連続です。
 調査に応じた同省職員の4割以上が「過労死の危険を感じたことがある」と回答しています。
 過労死ラインとされる月80時間以上の残業をした人は厚労省の厚生部門16.6%、経済産業省14.8%でした。要因は「業務量が多い」が57.0%で最多でした。


 少しづつ改善されてはいるようですがまだまだです。
 国家公務員の労働者が、“本物の働きかた改革”の模範となることを期待したいものです。

   「28年度過労死白書」
   「中央府省等に働く国家公務員の第25回残業実態アンケート」
   「活動報告」17.9.5
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